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図書館日記 2000年1月〜12月 目次に戻る 
20000816【メモ】「AACR2 12章(雑誌)の改訂」に関する記事
  
 「逐次刊行物 (serials)」は「継続資料 (continuing resourves)」と名前を変え、適用範囲を "all media, including serials and integrating resources (e.g., loose-leaf publications, databases)." まで 拡大する予定である。
 
 電子資料の目録規則が改定され、電子ジャーナルの組織化の対応を開始しなければならないときに、逐次刊行物の定義にかかわる部分が変わるわけであるから、大変である。
 
 最近は、目録に関する情報収集を怠っているので、大変な事件であることはわかるが、何がどのように大変なのかは不明である。  
 CONSERline. No.16[local]Summer 2000 <http://lcweb.loc.gov/acq/conser/consln16.html>の記事に、「Update on AACR2 Revision, Harmonization Efforts, and MARC 21 Discussions」がある。

 その中で、"AACR revision. In February, rule revision proposals to Chapter 12"について言及している。この"Proposals"のサイトは、「Revising AACR to Accommodate Seriality: Rule Revision Proposals[local]」<http://www.nlc-bnc.ca/jsc/ch12.htm>にあり、proposalのファイルは、このサイトからMS-Wordのファイル(ch12.doc[local])でダウンロードできる。

 また、この記事は、"Seriality and MARC 21"についても言及している。この議論については、"MARC 21. MARBI Discussion Paper No. 119, Seriality and MARC 21[local]" <http://lcweb.loc.gov/marc/marbi/dp/dp119.html>に詳細がある。

 Google<http://www.google.com/>での"Revising AACR2 serial"についての検索結果は159件である。この中から以下のサイトを発見できた。

 TECHNICAL SERVICES LAW LIBRARIAN Volume 25, No. 3 (March 2000)[local] <http://www.aallnet.org/sis/tssis/tsll/25-03/serliss.htm> には、AACR2, ISBD(S), ISDS Manual に関する概要が載っている。

 Cataloging Services Department, University of Virginia Library の "Cataloging Procedures Manual" <http://etext.lib.virginia.edu/cataloging/manual/home.html> は、目録作成のマニュアルであり、単館レベルでこれだけのものを作成・維持していく職員のスキルには驚かされる。


20000729【メモ】読みたい新刊2冊、インターネット書店3店 
              2000.8.1「顧客満足からみた古書と出版流通」大図研神奈川支部公開例会の参考資料として  

 『サンフランシスコ発:社会変革NPO』 『アマゾン・ドット・コム』 『ブックワン』 『紫式部』 『赤い靴
 
これらを眺めていると、行政、文化、インターネットを道具としてここまで消化してしまうバイタリティーを感じます。
このバイタリティーが図書館や大学にも必要なのですが・・・。
 

『サンフランシスコ発:社会変革NPO』(御茶の水書房): 
 
 この中には、図書館に関する章がある。「ずぼん」と「情報の科学と技術」に発表した論考を再構成したものでしょうか。
 
  第一章 社会変革ベンチャーキャピタリスト NPO四種の神器
  第二章 寄付の文化をつくる
  第三章 ボランティアの仕組みをつくる
  第四章、社会起業家・起業家社会
  第五章、行政の役割
  第六章 情報化時代の公共インフラ
        一、政府データベースの公開 −「メドライン」の公開をめぐって
           世界最大の医学雑誌データベースを無料公開
           一〇〇誌については全文記事テキストも 患者が最新の医療情報を得る
           次々公開される米政府データベース 無料公開への法的根拠
           医学情報の市民への拡大 商業データベース・サービスへの影響
        二、図書館で商業データベース提供
           研究難民 六〇以上のデータベースを提供するサンフランシスコ市立図書館
           全文記事もとれる 全国民のデータベースアクセス保証
           商業データベースからの競争 図書館は生き残れるか
           自らの文化のデータを大切にする
  第七章 市民社会をとりもどす
 
 
『アマゾン・ドット・コム(日経BP社 )』: 

 なぜ本を売ろうとしたのかが、2章の後半に書いてあるそうです(ブックワンの書評)
 
 また、第8章「目指すは史上最高の顧客サービス企業」もおすすめのようです(ブックワンの書評)。著者のロバート・スペクターは、「ノードストローム・ウェイ−絶対にノーとは言わない百貨店−」で有名なフリージャーナリストで、日本のマーケターの間でも、この本は顧客満足やCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)の分野で必読書となっているそうです。(これも読んでみたい)
 
 さらに、「北海道新聞Webニュース」には以下の記事があります。 ネット小売「アマゾン」、札幌に顧客サービスセンター開設へ  2000/07/28 経済 :『インターネットを使ったオンライン小売業で世界的先駆企業のアマゾン・ドット・コム(本社・米国シアトル市)が、客からの問い合わせに電話などで応じる顧客サービスセンターを今秋にも札幌に開設する。 ・・・ 首都圏に比べ事務所賃料が安く、人材の確保がしやすいことが評価され、札幌市内にはここ一、二年、コールセンターの進出が相次ぎ、全国展開の大手通信販売会社のセンターを含め十社程度が営業中。  ・・・ <アマゾン・ドット・コム> プリンストン大学出身のジェフ・ベゾスさん(35)が一九九五年七月、米国シアトルで始めたインターネット小売業。書籍販売からスタートし、音楽CD、ビデオのほかおもちゃや日用品などを扱う。起業家精神にあふれる若者がけん引する米国経済の象徴的存在として評判となり、九七年の売り上げは前年比九・三倍、九八年は三・六倍に。設備投資や在庫投資がかさみ経営は黒字転換せず、株価も一次の勢いを失っているが、年間売上高は二千四百億円。』
 
 また、『求人サイトのCareerValley.com (http://www.careervalley.com/)では、アマゾンが東京エリアでの求人広告を掲載していて、その職種を見ると明らかに会社本格始動に向けての人材集め』 との情報もあります。【Internet Survey WatchingのML[survey:5417]】 http://www.surveywatching.com/
 
 
ブックワン社のbk1(ビーケーワン): http://www.bk1.co.jp/
 
 TRC、電通、富士通、日経、アスクルの共同出資が話題をよんだオンラインブックストアが開店しました。書評を読者が書きこむという、アマゾンの手法も取り入れています。オンラインブックストアでは、bk1が本命といわれています。なによりも本のプロが参加していることが戦略の確かさを感じさせます。
 
 あの安藤哲也さんも千駄木・往来堂書店の統括店長から、ブックワン社に移籍しています。移籍の理由を安藤さんは、【往来堂SENSE 最終号 2000/04/18】で以下のように述べられています。 
 
  1 出版はいま決定的な転換点に立っています。そんな「歴史(書店
    史)のダイナミズム」に自らが存在していることを自覚するためには
    「主体的に動く」必要があったのです。「街の書店」は、場所と金と
    ヤル気があればまたいつでも出来る。「WEB」はいまが華。「隗よ
    り始めよ。」です。
 
  2 BOOK1のボスは僕に言いました。「本っていいよね。でもこ
    のままだと読者に本が届かない。この情況を何とかしたい。手伝って
    くれ」と。「ああ、問題意識が同じだ」と感じました。オンラインだ
    ろうとアナログだろうと、やることは一緒。「本屋の仕事」をするだ
    けです。
 
  3 往来堂のポテンシャルはほとんど引き出せたので(トーハンはO
    PEN時、売上予測450万/月、と言った。いま900万は売って
    いる)、店のためにもそろそろ編集長(店長)が代わった方がいいか
    と考えました。引き際です。雑誌のチーフ3年限界説と同じですな。
 
 
紫式部』: http://www.murasakishikibu.co.jp/oldbook/
 
 2000.8.1「顧客満足からみた古書と出版流通」大図研神奈川支部公開例会として取り上げさせていただきます。 
 古書の販売という面だけではなく、大学や図書館の再活性化のヒントをもち帰るつもりで討論をしたいと思います。
 

赤い靴』: http://www.akaikutsu.com/
 
 世界最大級1900万点のデータベースを持つレアもの洋書オンラインショッピングサイト。少し気になるサイトです。
  


20000722【レジュメ】2000.08.24「第7回医学図書館員基礎研修会」”雑誌”の部分のレジュメ 

2000.8.24の「第7回医学図書館員基礎研修会」で雑誌の部分を担当します。 _[local] 
 1)雑誌業務の流れ:鶴見大学図書館の雑誌係のマニュアルをもとにして[初公開]
 2)外国雑誌の価格問題:2000.7.28 第85回農学図書館情報セミナー のレジュメの改訂
 3)電子雑誌とリンク:2000.7.28 第85回農学図書館情報セミナー のレジュメの改訂
 

20000718【案内】2000.8.1「顧客満足からみた古書と出版流通」大図研神奈川支部公開例会 

大学図書館問題研究会神奈川支部 公開例会のご案内

一般の方も参加できますのでご都合のつく方は是非ご参加下さい。二次会は参加は自由です。

日 時:2000年8月1日(火)PM6:30-8:30
    6:30〜 6:45:支部総会
    6:45〜 8:00:講演、顧客満足に関するビデオ上映
    8:00〜 8:45:質疑
    9:00〜10:30:二次会:鶴見駅西口 福欄菜館  Tel:045-575-6822  希望者のみ参加ください(定員20名)

会 場:鶴見大学図書館地下1階ホール(定員80名)
地 図:http://opac-sv.tsurumi-u.ac.jp/library/map_tsr.html
    [JR京浜東北線鶴見駅から徒歩7分]

テーマ:『顧客満足からみた古書と出版流通』
     紫式部代表取締役 河野仁美さん

内 容:
 インターネットで業態が変化するといっても、肝心なのは顧客満足をいかに実現するかという一点です。この基本的な顧客満足は、図書館や高等教育の場面でもいえることなのですが、いまだ、従業員満足の比重の大きいのがこの世界です。
 今回の公開例会では、インターネットを使って、古書店と購入者の両方の顧客満足を実現した、「紫式部」の「インターネット古書
店案内」についてご講演いただきます。IT革命と顧客満足について理解を深める格好の機会です。
「インターネット古書店案内」のURLは以下の通りです。<http://www.murasakishikibu.co.jp/oldbook/>

★参加申し込み:長谷川豊祐(鶴見大学図書館)
       
       配付資料の準備の都合がありますので、所属と氏名を記入してメールにてお申し込みください。
       その際、Subjectを dtk-8/1 としてください。
       ◆先着80名様まで受け付けます。
       ◆お断りする場合のみ連絡させていただきます。

★参加費:大学図書館問題研究会会員・神奈川支部購読会員 500円  会員外 1000円

★一般の方の参加も歓迎いたしますので、お友達をお誘いの上ご参加ください。

参 考:
NHK全国放送で放映予定の番組
<放映の内容>
番組:NHK全国放送「土曜のオアシス」の中の「家計の達人」コーナー
日時:7月29日(土) 9:15−11:00
「家計の達人」コーナーは10:30−11:00の予定です。
但し番組の構成上10:00−10:30になる可能性もあります。
構成:下記の内容です。
(1)ブックオフを中心としたリサイクル古書店の動向
(2)「日本の古本屋」で埼玉県の主婦の方が古書を購入
(3)「インターネット古書店案内」の「鑑定の間」で埼玉県の主婦の方が少女時代に購入した漫画を鑑定依頼。
   鑑定してくれた2−3の古書店のホームページを閲覧して買取依頼。
 


20000712【レジュメ】2000.07.28「図書館における電子ジャーナル利用の現状と課題」のレジュメ  
2000.7.28 第85回農学図書館情報セミナー のレジュメ。「2000.6.10 三田図書館・情報学会第104回月例研究会のレジュメ」を若干だけ改訂したものです。 [local]
 

20000616【レジュメ】「アウトソーシングの現状と将来」のレジュメ 
2000.6.22 平成12年度JLA短期大学図書館部会ワークショップ のレジュメができあがりました。 _[local] 
過去の日記の切り張りです。ワークショップの案内はこちらをご覧ください。
               
20000612【レジュメ】 2000.06.17「ホームページの作り方:安く、早く、うまく」 Ver.20000617 _[local] 
無料のメール、ホームページ、メーリングリスト、掲示板の発展に合わせてリニュアルしました。
ホームページ技術的に質的にメンテナンスするためのツールのリストもそろえうました。
 

2000.6.03【レジュメ】 「逐次刊行物の動向 : 価格問題と電子雑誌」のレジュメ  _[local] 

今度、2000.6.10 の「三田図書館・情報学会第104回月例研究会」で話すことになりましたが、そのレジュメができあがりました。以下が研究会の案内です。どうぞご参加ください。  _ 

  演題:逐次刊行物の動向:価格問題と電子雑誌
  日時:2000年6月10日(土)14:00〜16:00
  場所:慶應義塾大学(三田)107番教室
  参加費:三田図書館・情報学会会員は無料, 非会員は200円
  事前の参加申込みは不要です。
  詳しくはこちらをご覧ください。http://www.slis.keio.ac.jp/~ueda/mslis/getsurei.html


20000528【案内】6月22日(木) JLA短大部会ワークショップ:『短期大学図書館とアウトソーシング』 

今度、アウトソースについて話すことになりました。短大部会以外の方や、業者の方も参加できるそうなので、是非ご参加いただき、活発な意見交換をやりましょう。お待ちしています。

  ■2000-06-22(木)
  日本図書館協会短期大学図書館部会ワークショップ
  「短期大学図書館とアウトソーシング」
  (於・日本図書館協会)
  <http://www2d.biglobe.ne.jp/~st886ngw/diary/2000-1.htm#20000527>

  『図書館経営とアウトソーシング』
    千葉経済大学短期大学部教授・図書館長 竹内紀吉氏
  『アウトソーシングの現状と将来』
    鶴見大学図書館 長谷川豊祐
  パネルディスカッション『図書館のリエンジニアリングとアウトソーシング』
    コーディネーター 海後陽三氏(青山学院女子短期大学図書館)
    問題提起 宮内美智子氏(青葉学園短期大学教授)
           長谷川豊祐(鶴見大学図書館)
           高波司雄氏(東横学園女子短期大学図書館)
           佐々木克彦氏(丸善(株)ライブラリーサポート営業部長)

  ■詳細は以下の通りです。

平成12年度 日本図書館協会短期大学図書館部会ワークショップのご案内

拝 啓時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。当部会の運営に関し
ましては、平素よりご協力を賜り厚くお礼申し上げます。今年度は『短期大
学図書館とアウトソーシング』というテーマでワークショップを行います。

<テーマ設定の趣旨>近年、短期大学の経営環境は日増しに過酷になりつつ
あり、経営的観点から専任職員を委託・アルバイトに切り替えてゆく動きも
予測できる。一方、図書館内部の諸事情から、少ない館員では処理しきれな
い業務を委託・アルバイトで補ってゆかねばならない実情もある。さらに近
年、企業を中心に単純な下請け臨時的な手段ではなく一括委託(アウトソー
シング)という手法も広がりつつある。この委託・代行・派遣・アウトソー
シングなどについて今後どのように図書館業務と絡み合ってくるのか、また、
図書館として外部には任せられないコア・コンピタンスとは何かについて探
る。
このワークショップが皆様の図書館運営の参考となれば幸いです。ご多忙と
は存じますが、お繰り合わせのうえご出席くださいますようお願い申し上げ
ます。敬具

                 記

1. 平成12年度 日本図書館協会短期大学図書館部会ワークショップ
2. テーマ:『短期大学図書館とアウトソーシング』
3. 主 催:日本図書館協会短期大学図書館部会
4.後 援:私立短期大学図書館協議会
5.期 日:2000(平成12)年6月22日(木曜日)
6.会 場:日本図書館協会 会館2階 研修室
  東京都中央区新川1−11−14
  Tel 03−3523−0811
7.参加費:1,000円(当日ご持参ください、領収書引換)

8.参加申込:6月14日(水曜日)までに下記宛てFax.または
  E−Mailで申込んでください。
  〒150−8366 東京都渋谷区渋谷4−4−25
  青山学院女子短期大学図書館 須藤玲子 宛
  Tel.03−3409−7034(ダイヤルイン)
  Fax.03−3409−8199
  E-Mail:rsudou@jm.aoyama.ac.jp  

  なお下記事項を明記すること。
  平成12年度 日図協ワークショップ参加申込みのこと
  氏 名、所属学校名、所属図書館名、担当職名
  連絡先(郵便番号、住所、電話番号、Fax番号、 E-Mailアドレス)
  *参加許諾の通知はいたしません。当日受付にお越しください。

9.開催内容:
10:00〜10:30 受 付
10:30〜10:35 事務局より
10:35〜10:45 短期大学部会長挨拶

10:45〜12:00 1)基調講演(75分)
『図書館経営とアウトソーシング』
千葉経済大学短期大学部教授・図書館長 竹内紀吉氏

12:00〜13:30 昼 食(各自で持参するか、会場周辺でおとりください)

13:30〜14:30 2)講 演(60分)
『アウトソーシングの現状と将来』鶴見大学図書館 長谷川豊祐氏

14:30〜14:45 休 憩

14:45〜16:00 3)パネルディスカッション(75分)
『図書館のリエンジニアリングとアウトソーシング』
コーディネーター 海後陽三氏(青山学院女子短期大学図書館)
問題提起 宮内美智子氏(青葉学園短期大学教授)
     長谷川豊祐氏(鶴見大学図書館)
     高波司雄氏(東横学園女子短期大学図書館)
     佐々木克彦氏(丸善(株)ライブラリーサポート営業部長)

16:00〜16:15 閉 会

以上

(別紙:「講演およびパネルディスカッションの要旨」添付)

平成12年度 日本図書館協会短期大学図書館部会
ワークショップテーマ:『短期大学図書館とアウトソーシング』
主 催:日本図書館協会短期大学図書館部会
期 日:2000(平成12)年6月22日(木曜日)
会 場:日本図書館協会 会館2階 研修室

講演およびパネルディスカッションの要旨

1)基調講演「図書館経営とアウトソーシング」
(千葉経済大学短期大学部教授・図書館長:竹内紀吉氏)

図書館運営の民間団体への委託や人材派遣会社からの職員充当は、およそ2
0年前から公共図書館界に起こり、文部省から図書館業務は委託になじまな
いとの見解が示された後も、この事例は増加しつづけている。昨今の地方分
権、規制緩和の大合唱にのって、もはやこの傾向はとどまるところを知らぬ
様相を見せはじめている。短大図書館運営にこの影響が及んでくることを早
くから指摘してきたが、この時を迎えて原則論、理想論から歩を進めて、ど
うしたら図書館の生命線を守れるか、経営合理化とわれわれの図書館理念が
いかにすれば協調できるかの視点に立ってアウトソーシングの可能性を、図
書館界全体が探らねばならない。

2)講演「アウトソーシングの現状と将来」(鶴見大学図書館:長谷川豊祐氏)

大学入試問題作成のアウトソースを、予備校が提案する時代である。図書館
業務がアウトソースされるのも時間の問題であろう。しかし、アウトソース
によっていくらかの経費削減が実現しても、具体的な「顧客満足」の成果が
上がらなければ、生産性の向上が達成されたとはいえない。いま、教育機関
に求められているのは「学ぶ愉しさの演出」「情報活用能力を身につけるた
めの演出」「快適空間としての図書館の演出」などである。

3)パネルディスカッション
「図書館のリエンジニアリングとアウトソーシング」

アウトソーシングによって現状の図書館サービスがどのように変化していく
のか、現場の実態と、外部には任せられないコアコンピタンスとは何か、将
来アウトソーシングを避けるとはどういうことなのか、それらを浮き彫りに
する。図書館学教育・館員育成の立場から(宮内美智子氏)、経営環境と実
際の日常業務の現場から(長谷川豊祐氏、高波司雄氏)、アウトソーシング
を受注する立場から(佐々木克彦氏)、それぞれの視点から忌憚のない問題
提起を行う。パネラーとフロアとの白熱した議論を期待する。(進行:海後
陽三氏)


20000422【メモ】大学教育とISO:ISOの取得により教職員と学生の意識改革  

ISO 14000取得 武蔵工業大学環境情報学部 ISOプロジェクト エコキャンパス 説明資料 
 
ISO 9000取得 明倫館国土建設学院は、我が国の教育機関(学校教育法に規定された教育施設)としては初めてISO 9000シリーズのISO 9002を認証取得した。2000年度以降、ISO 9000s、ISO 14001sの認証取得は大規模公共工事への入札参加資格条件になるため、卒業生を建設業界に送り出す同校として、ISO 9002取得は学生の付加価値を高める戦略であろう。ISO 9002は、教育目標(品質目標)を明確にし、これを達成するための改善活動を目的として導入された。建設の業界新聞などで紹介され、建設業界では評価されているが、教育界ではまだ話題になっていないようだ。
  
(財)日本規格協会 <http://www.jsa.or.jp/> ISO9000sについて ISO14000sについて 
 
ISO 9000sは製造物に責任をもつ企業、ISO 14000sは環境に優しい企業が取得する、製品の製造工程やサービスの提供プロセスに関する国際規格です。
 

[2000.4.22のFMICS4月例会より]

20000420【メモ】アメリカの情報教育とメディアへの出費  

橋爪大三郎. アメリカの大学と情報教育--ハーバード大学の見たまま記. 本とコンピュータ. 12(2000春)
 「コンピュータを道具と割り切って使いこなすことが集団としての効率とパワーを追求できることを大学が認識している。しかし、情報化に過大な幻想を抱かないで、学問は本を読むことだとの軸足がぶれていない。教室での討論を最も重視している」(p.142)
 日本ではネットワークを、何に、どう役立てるかという戦略意識が希薄である。本を徹底的に読みこなすという訓練なしに情報化に立ち向かうのは無謀だといいたい」(p.145)


池内紀; 佐伯胖; 吉見俊哉. 座談会:エリートだけが本を読む時代になるぞ. 本とコンピュータ. 12(2000春) 

 ここに「各種メディアに費やされる金額の推移」の数字が出ていたので、比率でグラフ化してみた。放送受信料と電話通信料が全体の額を引き上げている。本が売れないわけである。[CDはどこに入るのだろう?]
 図書館では提供する各メディアへの予算配分を変えなければならない。本への比重は維持しながらも、ニューメディアの配分を増やす提供資料のハイブリッド化が正解である。
書籍  雑誌
週刊誌
放送
受信料
電話
通信料
パソコン
ワープロ
合計
1975
11,947円
2,641円
3,858円
23,485円
 
41,931円
1987
11,095円
3,705円
9,180円
61,969円
4,543円
90,492円
1997
11,507円
5,170円
17,101円
82,165円
12,265円
128,208円
97/75
1.0倍
2.0倍
4.4倍
3.5倍
2.7倍
3.1倍
『情報メディア白書 1999』(電通)

20000415【メモ】コンビニの販売戦略に学ぶ  

大学の総経費に占める図書館経費の比率は、20年にわたって減少傾向にある。これは大学内での図書館の地位が相対的に低くなっている証拠である。
 
「少子化」「収入の減少」「就職率の低下」に直面している大学は、図書館の予算と人員を削減しながら、学生の付加価値を高めるため、授業と連携した図書館サービスの向上を求めている。
 
図書館は自らの存続をかけて、大学における新たな図書館の役割を創出しなければならない。大学も社会における大学の存続(入学者の数と質の確保)をかけて自己革新に着手しており、大学と図書館の改革戦略の整合性が重要である。
 
図書館は限られた資源を有効に活用して「学ぶ愉しさの演出」「情報活用能力を身につけるための演出」「快適空間としての図書館の演出」を図書館の新たな使命として、大学と学生に向かって自己革新をアピールしなければならない。その際に、図書館が何にたいして何ができるのかが重要である。
 
図書館の機能を演出するためには具体的な「組織、人材、設備、商品構成、商品仕入の仕組み」が必要である。その時にコンビニの手法が役に立つ。
 
  品揃えのためのシステム(売上の8割を占める食品)
  カウンターでのアルバイトの活用(人材の確保と育成)
  公共料金振込の窓口機能、カラーコピー機などの多様な集客商品・サービス
  入店を促すための窓側への雑誌コーナーの配置
  24時間営業
 
図書館の組織は3部門5業務に再編成し、各業務の監督はマネジメント能力をもった専任職員が行い、それ以外は「できるだけ」アウトソーシングする。従来の業務の質を落とすことなく処理できるように、マネジメント能力をもった職員の育成と、マニュアルと研修システムの整備が必要である。
 
組織への再編成を目指さなければ、近い将来に予想される図書館に配分される予算や人員の縮小に際して、図書館サービスの質を維持することは困難になる。
 
  管理部門
    管理業務:政策の企画と立案、職員教育、組織・職員・予算の統括、渉外【専任】
 
  テクニカル部門
    収集業務:発注、支払、受入、選書【選書のみ専任、そのほかはすべてアウトソース】
    整理業務:資料組織全般【すべてアウトソース】
 
  パブリック部門
    貸出・案内業務:貸出と簡単な案内業務【専任の当番制と半数のアウトソース】
    参考業務:参考質問への回答、ILL、書架管理、ネットワークとシステムの管理、
         利用者教育、市場調査、教材作成、卒業生への遠隔地サービス【複数の専任】
 
管理業務と参考業務に重点をおき、優先的に専任職員を配置する。テクニカル部門の関連業界とのアウトソースは共生進化ととらえる。
 
参考業務では、担当者を固定して個人向けにカスタマイズしたサービスを開始する。ヘビーユーザーは教職員、大学院生になるが、先に述べた大学の直面している3つの危機に対応してサービスの主体は学生にすべきである。
 
貸出・案内業務は完全なコンビニのレジ形式として、図書館を便利で快適な「学生生活」を送るための情報空間として演出する最前線とする。集客した学生にたいしては、参考業務で、「学生生活」に役立つ情報活用能力を身につけるための援助を行う。学生が学ぶ愉しさを発見する手助けは教員がおこない、教員にたいしては、参考業務で教材作成などの援助を提供する。
 
情報活用能力は卒業後の「社会生活」にも有効である。卒業生にたいしてのサービスは地域住民へのサービスよりも優先させるべきである。電子メールなどの情報技術を使えば遠隔地への図書館サービス提供も困難ではない。
 
 
★★★★★ 大手コンビニリスト ★★★★★ 
  
ap/pm <http://www.ampm.co.jp/> 設立1990年4月2日。ジャパンエナジー(JOMO)(前身:共同石油)系

ココストア <http://www.bekkoame.or.jp/i/tiw/user/coco/> 酒類卸問屋のイズミック(山泉商会)系 名古屋に本拠

サークルK <http://www.circlek.co.jp/> 設立1984年1月26日。スーパーユニー(本社:愛知県稲沢市)の子会社
 Yahoo!Japan Finance<http://profile.yahoo.co.jp/biz/fundamental/7437.html>

サンクス <http://www.sunkus.co.jp/> 設立1980年7月23日。長崎屋から1994年に小野グループ
 Yahoo!Japan Finance<http://profile.yahoo.co.jp/biz/fundamental/7548.html>設立1988年2月25日

◇すかいらーく 設立1948年6月 外食産業最大手 
 Yahoo!Japan Finance<http://profile.yahoo.co.jp/biz/fundamental/8180.html>

スリーエフ <http://www.three-f.co.jp/> 設立1981年2月10日
 Yahoo!Japan Finance<http://profile.yahoo.co.jp/biz/fundamental/7544.html>

セイコーマート 設立1971年 
 酒類卸問屋の丸ヨ西尾系 北海道に本拠 747店(1998) 

セブン-イレブン <http://www.sej.co.jp/> 設立1973年11月20日。イトーヨーカ堂の子会社 7,700店(1998)
 Yahoo!Japan Finance<http://profile.yahoo.co.jp/biz/fundamental/8183.html>
 2000年の売上は1兆9,639億円(前年6.3%増)

デイリーヤマザキ <http://www.daily-yamazaki.co.jp/> 山崎製パン系

ファミリーマート <http://www.family.co.jp> 設立1981年9月1日。西武グループ 4,400店(1998)

ポプラ <http://www2s.biglobe.ne.jp/~poplar/po01.htm> 設立1976年4月20日 独立系CVS
 Yahoo!Japan Finance<http://profile.yahoo.co.jp/biz/fundamental/7601.html>

ミニストップ <http://www.ministop.co.jp/> 設立1980年5月21日。ジャスコの子会社
 Yahoo!Japan Finance<http://profile.yahoo.co.jp/biz/fundamental/9946.html>

ローソン <http://www.lawson.co.jp/> 設立1975年4月15日。ダイエーの子会社
 

★★★★★ 参考文献リスト ★★★★★

◆コンビニの社会学. ダカーポ. No.431, 1999.10.20
  店舗数(1999) 38,000店舗 チェーンは60社
  業界市場規模(1998) 6兆5円億円
   セブン-イレブン 業界1位でシェアは25%以上 26都道府県に出店
   一日の平均売上 セブン:68万円 ローソン:48万円 ファミリーマート:49万円
   一店平均30坪 2,700アイテム
   雑誌売上 5300億円(雑誌売上の35%) セブン:1470億円(紀伊国屋書店の年間売上以上)
        1998年書籍・雑誌売上 2兆6000億円(内訳 書籍:1兆1000億円 雑誌:1兆5000億円)

◆コンビニ、高い収益率 スーパー安売り合戦で悪化. 読売新聞. 2000.4.14, p.8

◇コンビニ漫画:人見恵史「SL(ショップリード)航太郎」(アクションコミックス)双葉社
 
 
★★★★★ 関連サイトリスト ★★★★★
 
◆NIFTY / <流通フォーラム>(FRYUTSU) / 会議室:11 <コンビニ・FC>(激戦・サービス業)

◆Mikio Mitarai. 商品別流通機構の研究 演習レポート 日本小売業を支えるCVS業界(1996年10月)[local]
 <http://www.din.or.jp/~mitarai/seminar.html>
 目次
  1.CVS(コンビニエンス・ストア)業界史
    1)CVSの定義
    2)誕生と発展過程
  2.CVSのスタイル別分類
    1)主要CVS系列別区分
      スーパー系列、メーカー系列、問屋系列、独立
    2)本部−店舗の関係
      フランチャイズチェーン、ボランタリーチェーン、レギュラーチェーン
  3.事業展開
    1)従来の物流システムとの比較
    2)POS(販売時点情報管理)システムの活用
    3)商品開発(PB商品の開発)
  4.CVS業界の様々な課題と対応策
  参考文献
    舘澤貢次. 3年後に笑うコンビニ泣くコンビニ. KKベストブック, 1995
    河野博. 裏から見たコンビニ戦争. エール出版社, 1996
    国友隆一. よくわかるコンビニ業界. 日本実業出版社, 1994

◆1998年度売上高 <http://www.joho-fukuoka.or.jp/kigyo/howto/Item02/Prog/l04_06_02_03.htm>
  1)セブンイレブン  18,481億円 7,780店舗
  2)ローソン     11,572億円 7,016店舗
  3)ファミリーマート   7,582億円 4,398店舗
  4)サンクス      3,106億円 1,739店舗
  5)ミニストップ    1,728億円 1,104店舗
 
◆コンビニ業界の話題・コンビニ問題特集<http://www.zenshoren.or.jp/convini.htm>

◆コンビニエンス<http://www.d1.dion.ne.jp/~itakeda/cvs/cvs.htm>
 内容
  コンビニエンスストア優良店への道
    CVS−CLUB コンビニ店長のメーリングリスト
    店長のコンビニ図鑑

◆全国のコンビニたち<http://www.sala.or.jp/~masaaki/list.html>コンビニのリストと概要。創立年月日あり。

◆池田安弘(イケダ ヤスヒロ)さんプロフィール 
 <http://www.zensyukyo.or.jp/member/p3.html>全酒協の酒類小売業構造改善計画のアドバイザー
  1)POSデータの活用、店舗情報化指導
  2)小売業の業態転換指導
  3)FC本部システム構築およびFC加盟指導
  4)卸・小売業の営業、販売管理指導
  5)酒販店の経営指導


20000412-2【メモ】<indecs>国際カンファレンスとDOI  
プログラムをみると、出版界から提案されたDOIが、電子商取引における識別コードとして有望視されているようです。
詳細はDOIのページへ 
 


20000412-1【メモ】Endeavor Information Systems社をElsevierが買収  
LCでも採用している「Voyager」という図書館システムを開発したEndeavor Information Systems社をElsevierが買収した案内が以下に出ています。

http://staffweb.library.vanderbilt.edu/breeding/librarycompanies.html 
→ All Active US-based Vendors をクリック
→ Endeavor Information Systems をクリック 

  April 7, 2000. Announcement of alliance with Elsevier Science.
  Endeavor will become a wholly owned subsidiary of Elsevier
  by the end of April 2000.

「Voyager」とはどんなシステムなのでしょうか?Elsevierは図書館システムと雑誌出版をどのように統合するのでしょうか?Elsevierは何を意図しているのでしょうか?Elsevierの大胆な戦略を図書館も学ぶ必要があります。

米国の研究図書館の採用している図書館システムのリストが以下にあります。参考までに。
http://staffweb.library.vanderbilt.edu/Breeding/arl-systems.html 


20000320【メモ】顧客満足とは何か。大学改革とは何か。  

政府・地方自治体、大学の経営状態は悪化している。その対策として、行政は赤字国債を発行することで国民と地域住民に借金を背負わせてきた。また、大学は授業料の値上げで学生とその家庭の負担を増加させてきた。政府・地方自治体、大学などの非営利機関は、顧客が権利意識をもたないことをいいことに、経費削減よりも顧客にコストを転嫁してきたといえる。私大の授業料が30年で8.7倍にも増大したことは、企業努力が少しもなかったことの証拠である。
 
●サービス業は製造業に比べて業務の効率化が進まず、労働生産性の向上が全くない。そのためサービス業の物価上昇は大きい。【経済企画庁の99年版物価レポート(11/18)では、30年で私大授業料8.7倍、テレビの値段は5分の1[H11.11.19 日本経済新聞朝刊]】

また、根本的な対策としての行政改革や教育改革では、「政策評価」や「顧客満足」を制度として検討しても、改革の基本戦略がはっきりと打ち出されていない。いつ、どこで、誰が、具体的にどんなツールを駆使して、どんな手順で改革をするのか、という基本戦略が決まっていないのである。関係者すべてが、改革というのは制度や法律、あるいはルールを変えることだと思い込んでいる。改革だというと、みんなで「制度」いじりを始めてしまう。そして、観念論で疲れ果てて、答申だけ出して終わり、ということになる。【行政経営インターネットフォーラム<http://pmf.vcom.or.jp/>】教育改革については、以下のような結果が出ており、根本的な対策の実現の困難さがうきぼりにされている。
 

●「勉強しない」日本が突出 高校生の日常生活 日米中3か国調査. 読売新聞. 2000.03.17 東京朝刊 38頁
 学校以外の平日の勉強時間では、日本の高校生で最も多いのが「しない」で、41・8%。一日に一時間以上勉強する生徒は、三人に一人にとどまった。米国の高校生で、勉強を「しない」のは12・6%。半数以上が一時間以上勉強していた。中国は「しない」が8・3%で、最も多いのが「二―三時間未満」の29・0%、八割以上が一時間以上するという熱心さだった。一方、高校への所持品を聞いた設問では、携帯電話が日本で41・3%と、米国の12・3%、中国の0・9%を大きく上回っている。【携帯をもっている41.8%の人たちが、勉強しない41.3%なのだろうかと勘ぐってしまう】
 


●学力低下どう対応 入学者の質確保なお課題 高校・大学「連携」探る中教審中間報告. 読売新聞. 1999.11.02 朝刊
 高校における必修科目の削減と選択科目の拡大は、個性化と多様化を指向していたが、結局、受験科目だけを学習する傾向を生んだ。また、受験生の負担を減らし、個性的な受験生を集めようとした大学における「一芸型」入試は、受験生集めの戦略として大学の入試科目の削減に拍車をかけた。結果的に、アドミッション・ポリシー(入学者受入方針)よりも入学定員確保が優先され、入学後の講義についてこれない大学生の「学力低下問題」が新たに発生した。(「大学入学準備セミナー」で生物、物理、日本語表現を河合塾は開講した[読売2000.3.20朝p.38]。また、河合塾は大学入試問題の作成を請け負うというサービスも開始しようとしている)
 
図書館には、経費節減、人員削減、業務のアウトソーシングなどが求められている。それは、図書館の設置母体が、経営悪化の対症療法の一つとして経営の効率化をすすめているからである。しかし、本来の目的である顧客満足よりも、手段である経営効率化それ自体が目的化している印象をもってしまう。それは、顧客満足を実現するための大学側の具体的な目標が、従業員側からは見えてこないからである。サービス業では従業員満足が顧客満足を促進し、生産性向上につながることを忘れてはならない。経営の効率化で従業員の志気が落ち込まないような配慮も必要になる。(図書館の場合は、資料提供という業務が、顧客からの感謝を引き出すので、従業員満足は過剰なほど満たされている場合も多い)
 
大学の求めるものは何なのか。学生の就職率を上げることなのか。卒業時の付加価値を増すことなのか。受験者数を増やすことなのか。優秀な学生を入学させることなのか。職員の労働生産性を上げることなのか。

また、学生の求めるものは何なのか。卒業資格なのか。よい就職先なのか。将来に役立つ問題解決能力なのか。

そして、図書館は大学や学生に対してどのようなお手伝いができるのか。大学経営や学生の利益に貢献しない図書館の一般公開などではない。また、研究のためなどという漠然とした理由で高価な電子雑誌や電子図書館を導入することでもないし、利用頻度の少ない価格の高騰する学術雑誌を購読し続ける必要もない。要するに、ビルの建て替えを考えているときに、部屋の模様替えについやす労力は少ないほうがよい。
 
結局、大学や学生の求めるものの優先順位により、図書館の機能は大きく変わってくるが、どのような要求がきても大丈夫なものが、「IT技術」や「日本語表現能力」などによって達成される「情報力」の獲得への支援であろう。『情報を使う力』では、大学の使命を「情報リテラシーを身につけた市民の育成」としている。
 

パトリシア・セン・ブレイビク, E. ゴードン・ギー (三浦逸雄, 宮部頼子, 斎藤泰則訳). 情報を使う力:大学と図書館の改革. 東京 : 勁草書房 ; 1995.1. (Information literacy : revolution in the library. c1989の翻訳)
【図書館の機能拡大】
●授業改善への、図書館および図書館員の活用
●研究の生産性向上への、図書館および図書館員の活用
●地域サービスの改善
●大学の経営管理活動への支援:大学の経営計画策定において、図書館および図書館員は図書館の情報資源を使って、新聞の切り抜き、雑誌記事、単行本、各種の報告書、オンライン・データベース、さらにインターネットによる競合他社の情報など、戦略情報の収集・分析・評価を行うことができる。図書館員は情報管理の専門家集団として、もっとも効率的に、且つ、網羅的に戦略情報を提供できる。さらに、管理者の情報リテラシー(情報を使う力)を高める支援を行うこともできる。図書館および図書館員の有効活用は大学の生産性を高める業務改善につながる。
【大学指導者に対し、図書館についての注意を喚起すべき点】
●図書館資料価格のインフレ傾向は消費者物価指数を大きく超える。
●新しい情報技術は図書関係費をさらに膨張させる。
●図書館協力事業の利点と限界:サービスは向上するが、経費を抑えることはできない。

顧客満足とは何か。大学改革とは何か。その答は『学ぶ愉しさの演出』でしょうか。【[Nifty 流通フォーラム 11番会議室 コンビニ・FC会議室 発言No.9997]を改変】

教育はインターネットの時代になっても、人が仲介しておこなう「人対人のサービス」ですから、教職員が活性化していないと、学生も活性化しないし、授業にもついてこないと考えます。特に、今の時代は、様々なストレスを抱えた学生も多いことでしょうから、教員によるオフィスアワーによる、学び方や卒業後の進路などのケアが必要でしょう。また、今後は、快適空間としての図書館の重要性も出てくると思います。


20000319【メモ】大学生への携帯電話の普及率  
自分では携帯をもっていないし、あまり必要性を感じていないが、顧客である大学生への携帯の普及率にはびっくりさせられる。
 
●大石明夫. 移動体通信の普及動向と通話支出. 郵政研究所月報. No.119, p.40- (1998.5)<http://www.iptp.go.jp/reserch/monthly/m-serch/telecom/1998/no116/p40.html>
 1998年1月実施の関東地方での調査:携帯電話では、大学・短大生等への普及が目覚しく36.4%(+22.3%)、次いで高校生が14.7%(+13.1%)となっている。PHSも同様で、大学・短大生等が25.7%(+14.8%)、高校生が15.7%(+9.2%)である。ページャー(ポケベルのこと。ポケベルはNTTDoCoMoの登録商標)については、高校生の普及率が31.4%(+1.3%)と最も高い。大学・短大生等は17.9%(▲8.8%)と前回調査からかなり低下している。男女別については、前回調査で大きな違いがみられたが、サンプル数が少ないため今回は省略した。このように10歳代においては、高校生以上に急速に普及しており、高校生の2人に1人、大学・短大生等の3人に2人が移動体通信のいずれかを保有している。
 


●実積寿也; 安藤正信. 移動体通信の普及動向. 郵政研究所月報. No.130, p.60- (1999.7)<http://www.iptp.go.jp/reserch/monthly/m-serch/telecom/1999/no130p60.pdf>
 1999年1月実施の関東地方での調査:携帯電話については、傾向としては前回とあまり変わらず、全体的に普及率が上がっている。大学・短大生等がもっとも普及率が高く5 3 .6 %(+17 .2 ポイント)である。PHS については、高校生がもっとも普及率が高く2 2 .6 %(+2 .6 ポイント)であり、前回もっとも普及率が高かった大学・短大生等は1 4 .1 %(▲17 .2 ポイント)であった。このことから、大学・短大生等においては、PHS から携帯電話への乗り換えがかなり行われたことが推測される。また前回同様高校生においては、携帯電話よりもPHS は普及率が高くなっている。ページャーについては、すべてのグループで普及率が低下しており、もっとも高い普及率の高校生でも7 .2 %(▲2 4 .2 ポイント)となっており、中学生、高校生においてはもっとも普及率の高い移動体通信であったものが、この約1 年間でもっとも普及率の低い移動体通信になった。移動体通信は、高校生において約5 0 %、大学・短大生等において約70 %の普及率となっている。
 


●へビームーバー携帯電話事情〜PHSから携帯への動きは仕事が原因?〜. <http://www.jeki.co.jp/marketing/keitai.html>.
 ジェイアール東日本企画が実施している「移動者マーケティング研究」の一環として、1998年3月に行った「 ヘビームーバー(ここでは鉄道定期券所有者)調査'98」:鉄道定期券所有者)の55% が携帯電話かPHSを所有しており、最も所有率の高いのは大学生の81%、ついで未婚サラリーマンの75%となっている。興味深いのは大学生からサラリーマンになった時点でのPHSと携帯電話所有比率の逆転現象である。今や電話代の増加でお小遣いが圧迫され、カラオケの低迷の一因とされたりしているが、社会人になるとやはり携帯電話が圧倒的に優勢となっている。用途は、友達や家族との連絡が8割以上を占めている。
 


●中根雅夫(国士館大学教授). 日本の大学生の情報メディア事情−その1断面−. スペシャル. 1999年8月, 第35号<http://www.v-shinpo.com/99special/35/special.html>
 1999年の夏期休暇前の調査:受講生の85.9%の学生が携帯電話・PHSを所有。日本の人口でみた普及率は39.9%と算定されており、学生の所有率が相対的に高いことが明らか。PCは46.9%が所有。

NTT DoCoMoのiモードが400万台を越えて、インターネットプロバイダーとしては最大手になり、その後たった1ヶ月で100万台が増加した。現在、携帯を使用している人たちは、iモードに切り替える必要性をさして認めていないようであるが、新規購入者はiモードから携帯に入ってくるだろう。iモード対応のホームページも増えつつある。iモード対応の図書館ホームページの第1号はどこだろうか?
 

ギガヘルツ iモードサイトに「ギガコード」(4桁の数字)を割り当てアクセスを簡単にするシステム。リクルートも5桁の数字で「あちゃらGATE」を4.1から開始。アマゾンも携帯対応のサービスを2.28から開始 [2000.03.01] 

●「iモード」で就職情報 きょうから試験実施 来春、本格運用へ−−関西大学. 毎日新聞 大阪版朝刊 1999.12.10 p.23   ○関西大学は、就職氷河期に直面している学生への支援策を強化する。PCより普及している「iモード」を使って、ホームページからも提供している、企業の説明会日程や企業概要、就職部からの連絡を提供するサービスを2000年4月から開始する予定。現在はモニターからの感想を集めている。

「iモード」(NTT関西)  iモードの仕組み、対応ホームページの作り方、接続


20000314【メモ】日本私立学校振興・共済事業団のCS  

2つの事業団が一緒になってから発行されている「月報私学」を読むと、顧客(私立学校)にわかりやすい表現での事業団の事業説明が増えている。
 
2000年3月号(Vol.27)には、『経営相談のご案内--学生・生徒急減期を乗り越えるためには--』として具体的な相談内容の例が載っている。「学園一体となって将来計画を策定していくために、組織のあり方、データの収集及び分析など全般にわたって指導、援助をお願いしたい」「同規模・同系統の他の学校との比較により財務分析をお願いしたい」など、具体的な例を示し、顧客が相談しやすいようにしている。相談による効果がどの程度まで学校の経営を好転させるのかは知らないが、親切なものである。先月号には、法人宛の補助金に関する公文書の解説が載っている。
 
よい製品を開発して市場に投入して「買ってよかった」と感じさせるよりも、買った製品の優れていることに「気づいてよかった」と思わせる流れが、CSの新たな方向になってきているようだ。

20000313【メモ】大学におけるCS(Customer Satisfaction:顧客満足)とは何か  

■□□
従業員偏重主義から脱却できない日本型経営:
  効率的な面を残す日本型雇用はコスト高で、顧客にコスト転嫁しがち。
  雇用の維持は結果であり目的ではない。

会社を商品にしているシリコンバレー型経営:
  表面的なアイディアのみで会社自体の売り抜けを狙って、製品を軽視しがち。

物やサービスを、いかに顧客に買ってもらい、いかに満足してもらうかという、顧客を重視する原点への回帰が両者ともに必要である。顧客満足が利益を会社にもたらし、それが従業員の雇用確保・生活向上と株主への還元を可能にする。

[読売2000.3.12 p.12] 
 
■■□ 
最近の大学をとりまく状況から、顧客(学生)満足度を引き上げることが緊急の課題である。大学は教員よりも学生へのサービスを強化すべきである。
 
   ”大学のかかえる三つの問題”
     少子化
     均質化
     幼稚化
   ”三つのBの恐怖”
     ベビー(少子化による生徒数の減少)
     バジェット(政府の教育予算の減少)
     ビジネス(大卒者の就職率の低下)
   ”知識から知恵へ”
[週刊東洋経済(2000.01.29)特集「大学白書 2000」の記事より]
■■■ 
では、優先すべき課題は何なのか。
  ・大学における顧客とは誰なのか・・・。
  ・また、CSとは何なのか・・・。
  ・これらの状況下や、予算削減下における図書館員の専門性や、図書館相互協力とは何なのか・・・・・・。

20000312【メモ】カレン・ハンターさんによる雑誌関連問題リスト"Against the Grain"に掲載  

エルゼビアサイエンス(ニューヨーク)上席副社長のカレン・ハンターさんは、毎年恒例になっている「雑誌に関連する問題のリスト」の第4回を発表しました。記念すべき第1回は「本とコンピュータ」4号に『私を眠らせない12の難問:電子学術誌をビジネスにするには』と題して翻訳されているので、日本でも目にした出版・図書館関係者は多いはずです。
 
"Against the Grain"は、出版社、代理店、図書館を結ぶことを目的とした雑誌で、長谷川が一番にお薦めする雑誌です。2万でおつりがくる価格なので、外国資料の担当者には是非、目を通してもらいたい雑誌です。
目次は以下にあります。<http://www.against-the-grain.com/> 
鶴見大学では国際書房(神田)経由で購入しているので、簡単に入手できます。

第4回
       TITLE: Concerns carried into the Third Millennium.   (senior vice
              president of Elsevier Science, Inc.)
      SOURCE: Against the Grain v. 12 no1 (Feb. '2000) p. 22,24

  1. Electronic journal archiving. バックナンバーのアクセス保証
  2. The "journal literature should be free" movement. PubMed Central, Open Archives Initiativeなど
  3. Copyright as a red herring. (薫製ニシン)
  4. Copyright as a meaningful protection. JSTORなど
  5. "Can't We Ever Cancel Anything?" 電子媒体への移行と論文単位の購入
  6. New definitions of authorized users.  ライセンス契約
  7. The "appropriate copy" problem. DOIを用いたCrossref
  8. pricing, metadata, publisher standards.


第3回
       TITLE: "The future should be cute"?.   (journal publishing)
      SOURCE: Against the Grain v. 11 no1 (Feb. '99) p. 21-2
     SUBJECT: Electronic journals.
              Publishers and publishing - Serial publications.

  1. Digitization of back volumes
  2. Responsibility for long-term archiving
  3. Access after cancellation
  4. Licensing
  5. Metadata
  6. Linking
  7. Pricing
第2回
    TITLE: Sleepless nights redux.   (senior vice president of Elsevier
              Science on libraries and electronic information)
      SOURCE: Against the Grain v. 10 no1 (Feb. '98) p. 29-30+
     SUBJECT: Virtual library.
              Electronic publishing.
            Publisher-library relations.
  1. Building the infrastructure
  2. Virtual kiosks vs. digital libraries
  3. Creating links
  4. User vs. buyer
  5. Role of consortia
  6. Interlibrary loan
  7. Pricing and subscription or transaction
  8. Parallel publishing
  9. Short and long-term archives
  10. Where is the money going to come from


第1回
       TITLE: Things that keep me awake at night.   (revision of
              presentation at the 1996 Charleston Conference)
      SOURCE: Against the Grain v. 9 (Feb. '97) p. 40-2+
     SUBJECT: Elsevier Science Publishers BV.
              Charleston Conference on Issues in Book and Serial
              Acquisition 1996 : Charleston, S.C.)
              Periodicals, Scientific and technical.
              Electronic journals - Aims and objectives.
              World Wide Web.

  1. インフラの整備をどうするか
  2. 「情報キオスク」か、「電子図書館」か
  3. リンク作成のむずかしさ
  4. ユーザーのためか、購入者のためか
  5. 共同利用も楽じゃない
  6. もし図書館観の相互協力を認めてしまうと・・・
  7. 価格設定をどうするか
  8. 購読制か、従量制か
  9. 電子と紙の並行出版は可能か
  10. 過去のファイルへのアクセスは?
  11. ファイルの長期的な保管をどうするか
  12. 資金の調達はどうする?
同一著者による他の論文
--
  SEARCH STRING: au:(karen hunter)
       DATABASE: Library Literature (OCLC FirstSearch)
         AUTHOR: Hunter, Karen A.
--
       TITLE: Science Direct.   (online journal database from Elsevier
              Science)
      SOURCE: The Serials Librarian v. 33 no3-4 ('98) p. 287-97
     SUBJECT: Elsevier Science Publishers BV.
              Periodicals, Scientific and technical.
--
       TITLE: Publishing for a digital library--what did TULIP teach us?.
      SOURCE: The Journal of Academic Librarianship v. 22 (May '96) p. 209-
              11
     SUBJECT: Information systems - Special subjects - Serial publications.
              TULIP Project.
              Periodicals, Scientific and technical.
              College and university libraries - Serial publications.
--
       TITLE: The changing business of scholarly publishing.
      SOURCE: Journal of Library Administration v. 19 no3-4 ('93) p. 23-38
     SUBJECT: Periodicals, Scholarly.
              Electronic journals.
--
       TITLE: Issues and experiments in electronic publishing and
              dissemination.   (paper presented at the 1993 VTLS directors'
             conference)
      SOURCE: Information Technology and Libraries v. 13 (June '94) p. 127-
              32
     SUBJECT: Electronic publishing - Aims and objectives.
              Document delivery - Aims and objectives.
--
      AUTHOR: Hunter, Karen A.; Zijlstra, Jaco.
       TITLE: TULIP--the university licensing project.   (for delivery and
              use of journals)
      SOURCE: Journal of Interlibrary Loan, Document Delivery & Information
              Supply v. 4 no3-4 ('94) p. 19-22
     SUBJECT: Information systems - Special subjects - Serial publications.
              College and university libraries - Serial publications.
              TULIP Project.
              Periodicals, Scientific and technical.
--
       TITLE: Through a kaleidoscope darkly.   (implications for publishing
              and libraries of scientific research, scholarly communications
              and technology)
      SOURCE: Science & Technology Libraries v. 12 (Summer '92) p. 91-8
     SUBJECT: Scientific and technical libraries - Aims and objectives.
              Publishers and publishing - Aims and objectives.
--
       TITLE: Making the commercial transition from paper to electronic; or,
              Publishing in "the twilight zone".   (presented at the 1988
              Western European Specialists International Conference)
      SOURCE: Collection Management v. 15 no1-2 ('92) p. 129-39
     SUBJECT: Electronic publishing.
--
       TITLE: The national site license model.   (pricing electronic
              journals; publisher's perspective)
      SOURCE: Serials Review v. 18 no1-2 ('92) p. 71-2+
     SUBJECT: Electronic journals - Licensing agreements.
              Publisher-library relations.
--
      AUTHOR: Dow, Ronald F., 1949-; Hunter, Karen A.; Lozier, G.
              Gregory.
       TITLE: Commentaries on serials publishing.
      SOURCE: College & Research Libraries v. 52 (Nov. '91) p. 521-7
     SUBJECT: Publishers and publishing - Serial publications.
              Serial publications - Prices.
              College and university libraries - Serial publications.
--
       TITLE: (The future of serials librarianship).
      SOURCE: Serials Review v. 16 no2 ('90) p. 60-1
     SUBJECT: Serial publications - Teaching.
              Technical services librarians - Education.
--
       TITLE: Economic and technological trends in journal publishing.
              (presented at the 1989 ALA conference)
      SOURCE: Library Acquisitions v. 14 no1 ('90) p. 121-6
     SUBJECT: American Library Association. Conference.
              Publishers and publishing - Serial publications.
              Serial publications - Aims and objectives.
              Periodicals - Prices.
--
       TITLE: A publisher's perspective.   (Elsevier; presented at the
              Seminar on the future of the scholarly journal, 1988)
      SOURCE: Library Acquisitions v. 14 no1 ('90) p. 5-13
     SUBJECT: Elsevier Science Publishers BV.
              Publishers and publishing - Serial publications.
              Periodicals, Scientific and technical.
--
       TITLE: Academic librarians and publishers: customers versus producers
              or partners in the planning of electronic publishing?.
      SOURCE: Journal of Library Administration v. 9 no4 ('88) p. 35-47
     SUBJECT: Electronic publishing.
              Automation of library processes - Finance.
              Publisher-library relations.
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       TITLE: Electronic delivery of scientific information.
      SOURCE: Drexel Library Quarterly v. 20 (Summer '84) p. 75-86
     SUBJECT: Publishers and publishing - Automation.
              Document delivery.


20000311【メモ】ユニクロの販売戦略に学ぶ  

今日は、初めてユニクロ(UNIQLO)<http://www.uniqlo.com/index.htm>茅ヶ崎店に行ってきた。そして、ボタンダウンのシャツとソックスを買ってきた。噂には聞いていたが、確かに品質がよくて安い。駐車場も満杯で、駐車待ちの車が数台ならんでいて、店内の客も多い。駐輪場に自転車を止めたが、自転車できている人数も多い。
 
西友系列(?)「無印良品」のような店舗展開なのだが、3つの点で明らかに異なっている。 一種の隙間産業なのだろうか。それとも、顧客の要求に敏感に対応した新しい形態の商売なのだろうか。とにかく、やすくて良いものしか売れないという傾向はこれからも続くであろう。
 
店の印象がとてもよく、商品をゆっくり選んで、気持ちよく購入することができた。 パソコンショップにはよく行くが、コンプマート(辻堂店)、ソフマップ(横浜店)では、店のテーマソングが大きなボリュームで流されていて、店から出てもしばらくの間は、頭のなかで鳴り響いていて、迷惑以外のなにものでもない。ピー・シー・デポ(茅ヶ崎店)は、BGMがそれほど気にならず、店員の技術的な知識は前の2店よりも高い。新規展開した店はそれなりに工夫をこらしている。


20000305【報告】「次世代電子図書館システム研究開発事業」成果報告会 2000.3.3  

次世代電子図書館システム研究開発事業は、通産省 情報処理振興事業協会からの委託を受けて、(財)日本情報処理開発協会により、平成7年から11年まで実施されました。3月3日は、この研究開発事業の最終的な成果報告会に出席してきました。報告会の案内<http://www.dlib.jipdec.or.jp/h11seika_fl.htm>に開催趣旨とプログラムがあります。

以下、印象に残った発言です。


以下が感想です。


20000219【報告】神図協研修会(2000.2.18)で話した「インターネット時代の図書館」の補足説明  
神奈川県図書館協会研修会(2000.2.18)で「インターネット時代の図書館−−経営戦略としての電子図書館を考えるための基礎知識−−」について話しました。当日のレジュメは、実例部分と解説部分を合体させて改訂版としました。
 
神奈川県図書館協会研修会の皆様、発表の機会を与えていただきありがとうございます。
 
発表内容のツメが甘かったために、話の内容は支離滅裂になってしまったと反省しています。さらに、鶴見大学のインターネット回線は128Kが一本だけなので、電子図書館を体験してもらう実習では、ホームページの表示に大変な時間がかかり、検索結果もなかなか帰ってこない状況でした。この2つについては、参加者の皆様にお詫びいたします。(この補足説明を参加者の方に読んでもらえればよいのですが・・・)

回線の細さは悪い実例として、基盤整備の重要性を認識して下さい。今後の参考にすべきプレゼンテーションに関するページです。学会発表マニュアル(第3版)目次 研究発表マニュアル[口頭発表編 富山大学教育学部・向後千春研究室 


 
発表で強調しようとしたのは「電子図書館を戦略的な素材として、枯渇しつつある図書館資源の底上げに利用しよう」という点です。社会が持ち上げている電子図書館を口実に、予算と人員を引き出そうという戦術です。

そのためには、図書館員も対外的な顔を作り上げ、当局との交渉をじょうずにおこなわなければなりません。電子などといっても、しょせんは人の力がすべてです。
 
また、パソコンが苦手であるとか、電子メールは必要ないなどという言い訳じみた弁解ばかりでなく、利用者以上に情報リテラシーを身につけなければばなりません。というより、お互いに教え合いながら、一緒に進んでいくという態度が必要です。教育の現場でも同じことがいわれています。「生徒がある場面では教師になり、教師が生徒になり、生徒が教える喜びをもつことで変わってゆく」(2000.02.20追加)
 
日常業務が忙しいならば、シスアド、TOEIC、サーチャーの資格を具体的な目標にするなど、効率的な自己研修のテクニックを磨かなければなりません。
 
目標を持って日常業務をこなせば、新しい発見を仕事から得ることができ、組織としての労働生産性が向上します。さらに、個人的にも知識を獲得しているという実感をもつことができれば、仕事も楽しくなり、上向きのサイクルが生まれます。
 
膨大な資料の蓄積のなかに身を置いているため、図書館員自身が情報の力の大きいことを忘れているのかもしれません。書籍の蓄積で十分だと錯覚しているのではないでしょうか。インターネットは、新たな力である「情報力」を図書館に付け加えてくれる技術です。商用DBもそうです。予算も人員も削られようとしている図書館が、比較的費用をかけずに新たに得ることのできる力が情報技術です。年間資料費の5%をかけることにより、図書館の情報力が50%アップします。これが、当局の求めている費用対効果というものです。
 


 以下、結論です。

・今後10年は紙と電子のハイブリッド図書館を目指す。
・自館で提供するインターネット時代の図書館サービスを明確にする。
・電子図書館では、最低限、固定料金制の朝日新聞DNA日外Webを提供する。
・「図書館雑誌」の購読者・購読機関は「WWW版図書館雑誌」の利用申請を行う。
・図書館員は、利用者より優れた情報リテラシーを持つ。
・図書館員は、自己研修で機能強化し、図書館の生産性を向上させる。
・図書館員は、媒体にとらわれず「情報の力」「知識の力」をもっと評価する。
 


 
神図協研修会(2000.2.18)では、朝日新聞社から、朝日新聞の全文DBであるDNA:Digital News Archivesの30同時アクセスを無料で提供していただきました。また、当日、参加いただいた朝日新聞社の釜田さんには、色々なお話を伺うことができました。ありがとうございます。
 
検索結果の戻りが遅かったのは、鶴見大学の回線が細いせいで、朝日新聞社の検索エンジンは非常に高速です。
 
朝日新聞社ではフリーメール<http://mail.clubAA.com/>も提供しています。登録の際に電子メールアドレスを要求するサービスもありますが、このサービスは電子メールのアドレスをもっていない人でもブラウザーを使える環境があれば、すぐに登録できます。
 
20000213【案内】2000年2月24日(木)「図書館資料費の危機−資料費削減の実態とその影響−」  

図書館資料費の危機ー資料費削減の実態とその影響ー
というシンポジウムを開きます。
主催は出版労連産業対策部
後援は日本図書館協会、図問研など。
日時:2000年2月24日(木)18時30分〜20時45分
会場:中央大学駿河台記念館
     千代田区神田駿河台3−11−5
     電話03−3292−3111
パネリスト:大橋直人氏(文京区立真砂図書館)
       三村敦美氏(座間市立図書館)
       依田 一氏(横浜市立戸塚図書館)
参加費:500円(資料費込み)
参加申込・問い合わせ先:東京出版合同労組
        電話03−3816−2985 FAX03−3816−2934

 日本の公共図書館の資料費は、欧米諸国に比べると格段に低く、文科的貧困さが指
摘されてきました。その資料費が近年削減傾向にあり、98年度実績は、361億6
000万円で、図書館は61館増えたものの、97年度より8億円減っています。一
方利用者は大幅に増えつづけています。この資料費減と利用者増のアンバランスが資
料収集の現場に大きな影響を与えています。公共図書館は多種多様な出版物を購入
し、それを利用者に提供することで日本の出版分化を支えてきました。今、それがで
きなくなろうとしています。
 今回は、図書館から資料費削減の実態とその影響を、具体的なデータに即して報告
していただきます。そしてこのシンポジウムを機に、増額への取組みの具体策を探っ
て行きたいと考えています。

[この情報は、吉川弘文荘の横井さんからの依頼により掲載しました]

L&Pの会ホームページ http://members.tripod.co.jp/lptokyo/ 
 


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