図書館日記[2007/02〜]  [2005/04〜2007/02] [2001/04〜2005/03] 目次に戻る  

  ●2008/12/07 iGoogleの新しいインターフェース    
     アドレスバーに以下をコピーして機能が開始される。
   javascript:_dlsetp('v2=1');
 タブがサイドメニューになり,個々のblogもGoogleリーダー形式で読める。いろいろ機能があるらしい。以下で解除される。 
   javascript:_dlsetp('v2=0');
 どういうわけか,サイドメニューがblogの名称でなく,URLで表示されることがある。 
     

  ●2008/12/02 コンポと外付けHDを新調   
     
 コンポを新しくして,DVD対応にした。ウッドコーンで音質も向上。

 ミニノート:Eee PCに合わせて,外付けハードディスクをシリコンディスクにして,軽量化,耐震化に対応した。


   

  ●2008/12/01 各種の倫理綱領    
    倫理を喪失した企業は崩壊するという記述を見つけた。

「つい最近の新聞で大塚史学の再評価という記事があった。大塚は、「資本主義は隣人も外部の人も分け隔てなく「等価交換」で適正な利潤をあげるならお互いに幸福になる、そのための努力は神にも認められる、という倫理観に基づいて出発した。むやみやたらと金儲けに走ってよいという発想ではなかったからこそ、地域を越えて広まった」と考えていたようである。大塚に学んだ関口尚志は「企業や資本主義が倫理的であり続けることは難しいが、倫理を喪失した企業や資本主義は崩壊する、というのが大塚の最後のメッセージだったのではないか」と述べている(朝日新聞、2001.12.11.)。」[http://siva.cc.hirosaki-u.ac.jp/hotai/fumoto/sport/economy.htm
このページの最後の項目「経済競争の観衆は消費者」より]
図書館員の倫理綱領私立大学経営倫理綱領pdf),私立大学教員倫理綱領―私立大学教員の義務と責任―(東京経済大学山田晴通研究室のサイトに全文が掲載,全私学新聞の記事で紹介)などの倫理綱領がある。図書館は「倫理」を喪失していないのか。
     

●2008/09/21 日本の図書館職員数の概要  
     日本の図書館職員数の概要をいつも探して時間の浪費をしているので,記録しておくことにした。[xls] [local]
 このデータは2002年の各館種のデータをまとめていて,図書館員の数を説明するときの根拠として示すことができる唯一のデータである。
 公共,大学,学校,専門の各館種の図書館における専任職員は約3万人いる。40年で定年になるとすると,毎年750人が退職し,単純に考えると,750人の新たな専任職員が必要になる計算である。しかし,750人総てが非常勤職員に置き換わっていくとすると・・・。
     

●2008/09/15 高等教育に関するインターネット上の情報に限らず,インターネットは消えていく  
   

 この日記には,後日参照する予定のサイトを記録しているが,高等教育に関するインターネット上の情報に限らず,インターネットは消えていく。
 過去のデータを使って「競争的環境におかれ,欠員に悩む大学1)は,現状2)を把握し,新たなサービス3)を創出するためには,研修4)などにより職員の生産性を上げなければならない」といいたいが,消えているサイトやデータが多い。
1) 20020604-3【メモ】私立大学「欠員率」 全国四九三校の「極秘データ」[2002.11.3 追加] [local]
2) 2003/08/02 諸外国の設置認可と大学数について
3) 2003/01/20 図書館に学生の学習のための統合環境を
4) IECという研修を請け負う会社では,図書館にてクレーム応対研修を開催☆を行っている。研修講師100人Who's Whoでは,講師が紹介されている。 
 必要な情報は残しておく必要があるが,結構大変だ。気がついた段階で,Internet Archiveでサルベージしておくに限る。

     

●2008/08/21 ウェブサイトのデザイン  
   

 「i love typography」というサイトで,「15 Excellent Examples of Web Typography」(“Web活字”の秀逸な15サイト)が以下のサイトで紹介されていた。内容も充実しているのだろうが,デザインが印象的なサイトである。
  ・ホームページを作る人のネタ帳
   UCバークレーの教授のブログデザインがすごいことに 
  ・大学プロデューサーズ・ノート 【早稲田塾】
   UCバークレー教授のブログデザインが話題に。
 レイアウト,画像,フォントが真似をしたくても,恐らく素人には無理であろうが,部分的にでも参考にできる部分は取り入れたい。15のサイトからではないが,ホームページを作る人のネタ帳で紹介している手書き風フォントを仕入れて,タイトルを手書き文字風に更新してみたが・・・。
  『図書館雑誌』(2008年8月号)の「窓:個人ウェブサイトの12年」にも書いたとおり,デザインという小手先の対応ではなく,情報をセレクトして並べておくだけの情報発信から,サービス対象をはっきり意識して,具体的な成果が見通せる提案型のサイト運営に転換しなければならないのである。


[Google の PageRank]  No:  Web Site
[8/10] 01:  A List Apart -- for people who make websites
[6/10] 02: Shaun Inman -- professional designer and developer
[5/10] 03: FontShop -- as its name suggests
[5/10] 04: Jesus Rodriguez Velasco -- blog of UC Berkeley professor
[5/10] 05: BearSkinRug Shop -- professional illustrator, Kevin Cornell
[6/10] 06: Design View --  Andy Rutledge, design strategist
[5/10] 07: Rikcat Industries -- Rik Catlow, design director
[6/10] 08: Quipsologies -- news and creative morsels
[4/10] 09: Design Snips -- web design showcase
[5/10] 10: Red Interactive Agency -- web marketing and development
[6/10] 11: The Big Noob -- developed by and for…noobs
[6/10] 12: Design Can Change -- climate change
[5/10] 13: Process Type Foundry -- they make type
[5/10] 14: Finch interactive and graphic design agency
[4/10] 15: SR28 -- Simon Reynolds, web designer and illustrator

     

●2008/08/16 高等教育における新しいサービス展開の仕組み?  
      キャンパス・イノベーションセンター(CIC)という施設がある。全国各地の大学が,教育・研究・社会貢献・産官学連携などを展開するために,都内のオフィスをCICが提供しているようである。都内の大学もオフィスを持っていることから,オフィスを持っている大学同士の情報交換も盛んに行われているのだろう。
 熊本大学によるイブニングセミナー「eラーニングでeラーニング専門家を育成する日本初の大学院」 (2008.8.27)なども開催される。大学が新たなサービスを展開するためには,こうした新たな仕組みが必要で,そうした仕組みにも参加できる大学こそが新たなサービスを展開できるのだろう。

<国立大学> 20大学
秋田大学,愛媛大学,大阪大学,鹿児島大学,金沢大学,九州工業大学,東京大学,熊本大学,静岡大学,千葉大学,東京農工大学,鳥取大学,長崎大学,新潟大学,兵庫教育大学,広島大学,北海道大学,山形大学,山口大学,山梨大学
<大学院大学> 2大学
奈良先端科学技術大学院大学,北陸先端科学技術大学院大学
<私立大学> 10大学
桜美林大学,岡山理科大学,吉備国際大学,九州保健福祉大学,倉敷芸術科学大学,順正短期大学,千葉科学大学,同志社大学,久留米大学,常磐大学
<機関> 2機関
国立高等専門学校機構,国立特別支援教育総合研究所
     

●2008/08/16 大学基準協会による評価認証に関する調査研究   
    専門分野別評価システムの構築―学位の質保証からみた専門分野別評価のあるべき方向性について― 2008年3月 [local]
 大学院の質保証へ教育プログラムの評価が重要(全私学新聞)
 大学院の学位の質保証を行う上で,専門分野別評価が重要との認識から,国・公・私立の全研究科を対象としたアンケート調査結果の報告,特色ある研究科に対する訪問調査結果の報告,英米における専門分野別評価に関する文献研究報告をもとに,専門分野別評価の方向性について考察している。
     

●2008/08/11 ビールの変化と図書館の変化の類似性  
     団藤保晴の「インターネットで読み解く!」第163回「ビールはこんなに遠くに来てしまった」 (2008/08/06)では,「ビール」は「最初の乾きを潤すだけの存在になっていて、それなら第3のビールでも十分」としている。スパードライ以降の急激な変化も指摘している。
 現在の図書館は,図書館情報学における教科書的・本来的な図書館とはずいぶん別のものになっている。図書館のスーパードライに相当する変化は業務の電算化であろう。
 「失敗の本質―日本軍の組織論的研究」 (中公文庫) [著者による書評他の書評] では,過去の成功体験による組織の硬直化が失敗の原因と分析しているが,90年代までの図書館における成功体験は,経済の拡大や技術革新などの外部の要因の流れに乗った成果であり,時流と図書館の方向が一致しただけにすぎない。この成功体験によって,図書館という組織は,流れに身を任す体質・処世術を身につけてしまったといえる。流れに抵抗できない硬直化した考えによって,どこかで時流が低価格の方向に変化したにもかかわらず,「拡大という考え」のまま「低価格の流れ」に乗り続けたため,ここまで図書館が変質したのだと思う。
     

●2008/08/08 Information Commonsの調査資料  
   

 Information Commonns は、大学に向かって図書館サービスとして提案できる最大のサービスであり、高等教育サービスへの最適の提案である。授業以外の学習環境としては、パソコン教室や食堂、空き教室があるが、図書館以上の施設は大学内には存在しないだろう。
 とはいえ、国内でのコモンズの事例は多くないし、事例の紹介もそれほどされていない。そんな折、米国のコモンズの調査報告を友人から教えてもらった。19館の事例が豊富な写真入りで概要が」紹介されている。やはり、米国では一般的なのだと納得する。ただ、設備を整えるだけではなく、人的な支援が重要な要素になっていることも分かる。
The Learning Commons Model. Determining Best Practices for Design, Implementation, and Service. Sabbatical Project 2007Susan McMullen
 スキャナーを備えたパソコンを提供している館 もある。コピーよりは電子的に蓄積する方法が図書館に備えてあればと、個人的には日頃から考えていたので、今後、スキャナーで資料を複製する方法が普及しそうな気配を感じる。

     

●2008/08/02 大学と図書館関連の調査・講演資料  
     大学に関連した講演会の資料や調査結果が公開されている。 図書館員も大学職員であるから目を通しておいたほうがよいだろう。
ベネッセ 大学アンケート 第6回  推薦・AO合格者に対する入学前教育・初年時教育の実施状況  [local]
ブログの実態に関する調査研究の結果 〜 国内ブログの総数は約1,690万(2008年1月現在)。活発な情報発信が続く 〜 平成20年7月 総務省情報通信政策研究所(IICP)調査研究部 [local]

大場淳・山野井敦徳編. 大学職員研究序論(高等教育研究叢書74). 広島大学高等教育研究開発センター, 2003年3月31日 [local]
出版物 高等教育関係データ集 [local] 

ライブラリ・コネクト・セミナー2008「Return on Investment〜図書館への投資効果〜」(エルゼビア社) [local]
     

●2008/07/15 新製品の機能向上  
     5/29に紹介したEeePCの新製品,性能向上のスピードには驚かされる。
                EeePC 4G   → EeePC901 
         画面  800×480ドット  → 1024×600ドット
      駆動時間  約3.0時間     → 約5.0時間
         価格  47,800円      → 59,800円
 人間でたとえると,顔が広くなって交際範囲が広がり,体力と知力が増強すれば,個人の価格も上がる。人間も半年で変われないものだろうか。




メモリ無料アップグレード
SD(12GB)を64GBに増設


●2008/07/13 筑波大学大学院 図書館情報メディア研究科 修士論文論文梗概  
     修士論文の梗概(各々2ページ)が2006年度分から公開されています。研究内容を知ることができてありがたいです。学位論文一覧

●2008/07/08 お尻が喜ぶ楽々健康チェアー
  
     家具店(島忠)に勤めている友人が地元に戻ってきたので,追加の本棚を買いにいった。さすがに品揃えがよく,クローゼットに収まるコーナー付のL字型に結合できる本棚が見つかった。
 「お尻が喜ぶ楽々健康チェアー」というキャッチコピーの奇妙な形の椅子を薦められ,座ってみると快適なので,即決した。リクライニングもでき,確かに「お尻への圧力が均等」で座りやすい。 →
 4月のノートPCと書架と合算して24万円の設備投資が回収できるのだろうか。
HARA Chair(ハラチェア) 
ヘラン 

●2008/07/02 安価でコンパクトなミニノート  
    HP 2133 Mini-Note PC 2008年6月24日発売,翌日,売り切れ
 ASUSの「EeePC」以降,低価格小型ノートPCが発売されている。
Windows XP環境で「HP 2133 Mini-Note PC」を試す
【速攻レビュー】スペックも実用性も兼ね備えた“使える”格安ミニノート「HP 2133 Mini-Note PC」:「安価でコンパクトなミニノートが欲しいが、大きいキーボード、解像度の高い液晶、容量の大きいHDDも欲しいという人に向いている。」
      

 ●2008/07/01 攻めのOPAC,攻めの大学図書館   
   

 AquaBrowser Library というOPACを高機能化するシステムがある。顧客リストから Queens Borough Public Library を選択してキーワードで「japan」として検索すると,左側に関連語にリンクのついた相関マップが表示され,右側の検索結果には翻訳された日本のコミックが表紙画像つきでリストされる。
 システムの便利さに驚くよりも,日本のコミックがこれほどまで英語に翻訳され,米国の公共図書館に所蔵されている事実に驚かされる。貸出中も多く,貸出中が「Checked Out」と表示されるのですね。
 次世代OPACの代表のようで,Vivisimo(デモ用のサイトにtsurumiなどと入力して検索すると,結果がクラスタリングされる)の発展型なのでしょうか。


関連記事:攻める大学図書館
大学図書館へ行こう! イメチェン、市民に開放 
「コンクリート打ち放しの閲覧室に談笑があふれている。AVブースで映画を楽しみ、併設のオープンカフェや屋上庭園で本を広げる姿も。大手前大(西宮市)に昨秋誕生した「メディアライブラリーCELL」はファッションビルのようだ。」
     

●2008/05/05 「こどもの日」に「ダブル・リミテッド」という表現に出会う!  
     二言語の環境にいても両方が年齢に応じたレベルに達していない者をダブル・リミテッド(double limited)と呼ぶらしい[wikipedia]。母語が未発達なまま急に外国語に接触して両言語とも学習困難な状況に陥るためのようだ。外国人の児童・生徒を教育している現場で起こっている現象である。
 最近の図書館員が置かれている状況もダブル・リミテッドで説明できそうだ。図書館業務の理解も,設置母体である大学業務の理解も中途半端な図書館員が多いように思う。人材育成を疎かにしたまま短期間での異動を繰り返す人事政策に問題があるのだろうか・・・。
     

●2008/04/29 4万5千円ノートPCの購入と部屋の模様替え  
     大学院の授業が始まった。博士3年目の今年が最後である。論文提出にいたるまでには,いくつものハードル(指定の査読誌への単著論文3本など)があり,障害物競走である。あと1年で単位取得退学し,その後3年以内の提出が,スケジュールの大枠である。
 模様替えと携帯して使うA5版PCの購入は,障害を乗り越える4年間に気合を入れるための環境整備である。とにかく資料があふれて収拾がつかないので,本棚を3台買って組み立てた。これで積んであった資料が収納でき,取り出しやすくなるはずである。
 ノートPCは,どうせ買うなら,少しくらい高価格でもパナソニックのLet'snoteを買う予定だったが,4万5千円でお釣りのくる必要最低限の機能のある「EeePC」が店頭に並んでいて,即決である。
 XP,無線内臓,フラッシュメモリ(4G)でOSとアプリケーションを動かすという最小構成である。しかし,データと細かいアプリケーションを入れている外付けハードディスク(80G)をつければまったく問題なし。自分の環境と適合度抜群である。使い慣れているMS-Office2000年版と,Flash,Java,2007 Office system 互換機能パック,フリーのセキュリティを入れれば出来上がりである。字が小さくて眼鏡をかけないと大変な点と,バッテリー駆動が3時間と十分でない点(さらに充電に4時間を要する)が難点であるが,どうにでもなる程度の問題でしかない。
 モバイルインターネットに加入すると3万円OFFというキャンペーン中で,1万5千円の現金で買えるという恐ろしい仕掛けで販売されている。あまり売れないのか,それともプロバイダのモバイル販促の格好の材料なのか,店(ビックカメラ藤沢店)の戦略なのか,危うくモバイルを契約してしまいそうになったが,月額6千円と聞いて即座に断念。
 大変快適であるし,酔っ払ってなくしてもデータは入っていないし,あきらめることのできる金額である。ハードディスクが入っていないので振動にも強いはずである。使い方のあっている方にはお勧めである。普及すれば買い換えればよいし,普及しないで消えてしまえば希少価値が出てきて楽しみである。
 テーマ設定,調査,投稿論文執筆を繰り返す中で,学位論文の方向も適正に定まってくるはずである。2008年から2011年の4年間が勝負の年である。
ASUSの低価格小型ノートPC「EeePC」



●2008/03/03 『壊れる男たち』と"壊れかけの図書館”  
     アイデンティティ喪失による先行きへの不安と閉塞感が,男たちの"肩を軽く押して”,セクハラへのスプリングボードになっている。セクハラは,等身大の自分と向き合い,解決を求めようとすることができないが故の逃避行動である。金子雅臣『壊れる男たち:セクハラはなぜ繰り返されるのか』(岩波新書 2006)では,セクハラの事例と発生のメカニズムを紹介して,以上のように結論付けている。
 図書館という組織や機能も壊れかけており,その原因は最初から希薄だったアイデンティティが揺らいでいるからであろう。壊れかけた図書館が,セクハラのように他人に対する攻撃性をむき出しにすることはないであろうが,内部に向かって自壊する方向は考えられそうだ。もし壊れるなら,歌唱力抜群の徳永英明さんが歌う「壊れかけのラジオ」のように,懐かしさを漂わせる存在になってほしい。

   高等教育関連のblogをチェックしていたら,孫福弘さんの講義記録が見つかった。2003年春学期:大学の経営と組織,2003年秋学期:教育評価論(第05回2003/10/23は,特別講義で「大学ランキング」小林哲夫氏が登場)の2つである。
 孫福さんは,私立大学の行政管理職として「図書館への期待が大きく,その期待に応えることのできる図書館員がいない」と述べていた[注]。存命だったなら,図書館も変わっていたかもしれない(と思うのだが・・・)。とはいえ,できることからはじめるだけである。
[注] 大学創造. 別冊, 大学職員ジャーナル. 1999年版. p.4-18 (1999)]
     

2008/01/18 「図書館断想」さんと「図書館を読む」さん,お二人のblogから  

     「図書館断想」さんの『2007-10-23 一年生のための利用者教育風景』にある“「なぜ探し方を身に付ける必要があるのか」”という動機付けが最初に必要という指摘は,その通りである。
 わかっている図書館員はわかっているのだけれど,大半はわかっていない。来年度のガイダンスのためのテキストをチームで作成しているが,思うように展開できない原因はここにある。

  「図書館を読む」さんの『2007-11-10■[図書館]第9回図書館総合展 2日目』の『テクノロジー&マーケティング&デザインドリブンでこんな図書館できるんじゃない−Web2.0時代にみる図書館の社会的機能−2007年11月8日10:30-12:00』にある“図書館は「やれない」のではなく「やっていない」”という指摘は,その通りであるし,図書館の業務の範囲ではないの一言で退けられるけられる提案が多すぎる。
 この中でも触れられていた『「慶應義塾大学における学習支援の方向性を探るフォーカス・グループ・インタビュー」』に出席していたが,仕事に戻る時間の都合で途中で退室したのは残念であった。報告者である上岡さんの元気とモチベーションの高さには勇気づけられる。Librarianship とはこういう態度をいうのだろうと納得した。
 このお二人は大学図書館員らしいのである。どんな実践をされているのか興味のあるお二人である。厳しい状況がやってきて,それだからこそ大学図書員も面白くなってきている。
 最近はノンアルコールの生活が定着し,まったくノンというわけではないが,仕事への元気が維持されている。よいことである。
     

2008/01/04  新年の読売新聞と図書館運営のキーワード  
            大学改革GPナビ−Good Practice−」,「初中教育ニュース」〜   

    ○卒業生の転職 大学が支援 「氷河期」で不本意な就職 求人情報紹介や相談対応[読売新聞 2008.01.04 朝刊 p.29] 
 立教大学は関連会社の「立教企画」に1年間で300人が訪問,常務は大賀喜夫さん。関西大学はパソナのグループ会社と提携。早稲田大学は大学の設立した人材サービス会社「キャンパス 」には卒業生1,000人が登録。キャリアコンサルタント上田晶美さんによれば,卒業生が大学を頼るのは,社会に再就職を支援する仕組みが整っていないため。

 ○入試最前線'08(1)[教育ルネサンス. no.743]大学が作った問題高校教員が「良否」 私大の12%問題作り外注 入試多様化で負担増[読売新聞 2008.01.04 朝刊 p.27]
 2007年入試では公私立741校で71校が予備校などの外部に外注。私大578校では約12%。すべて外注した私大は18校,一部外注53校,教科別では国語49,外国語41,数学41,理科31,地理歴史29,公民15。 

 ○日本の知力[読売新聞 2008.01.04 朝刊 p.1-2]
 サヴァン(savant):特異な能力を持つ知的障害者を指す。スティーブン・ウィルトシャーさんは,30分眺めただけで縦1m,横10mの東京の精密なパノラマ画を描いた。The Stephen Wiltshire Gallery にメンバー登録して閲覧・購入ができる。

 ◎図書館の存在基盤である「高等教育サービス」の状況は,学生サービス外注をキーワードとして大きく動いている。「ネット君臨」では,インターネットの規制だけでなく,情報の受信と発信の両方の場面で,家庭や教育の場における「リテラシー(情報を正しく理解し,処理する能力)」の啓発が急務と,リテラシーの重要性を指摘している。図書館が社会と向き合うならば,単なる利用者教育を超えたリテラシーも重要なキーワードとなる。
入試の外注について「GoogleでWeb検索する」。外注の出典は,高等教育政策情報【第9号 2007/8/3 高等教育局メールマガジン】のようである。弘前大学がバックナンバーを公開してくれている。
 文部科学省では,以下のメールマガジンを発行しているが,そこには「高等教育政策情報」はリストされていない。
 「大学改革GPナビ−Good Practice−
  (月1回程度配信)
  (創刊:平成17年6月24日)
 「初中教育ニュース」(初等中等教育局メールマガジン)
  (毎月第2、第4木曜日その他不定期に配信)
  (創刊:平成17年10月13日) 
 「高等教育政策情報」は大学宛に配信される非公開のメールマガジンの位置づけである。「文部科学省メールマガジンの問題」によれば,公開されている2つも当初は非公開だったので,関係団体への配信をメールマガジン形式で行っているのだろう。
 有用な情報源なので,早速登録した。

 ◎ 『グーグル、「ググる」の使用に難色』によると,「ググる」と言ってはいけないらしい。ググるの表記を調べていて判明した。
     

●2007/12/15 最近出版された実践的な内容の図書館関連図書   

   

ネット君臨 毎日新聞社 2007-10-20
 参考:まいまいクラブ - ネット君臨  
学校図書館の光と影
○高田高史. 図書館が教えてくれた発想法. 柏書房, 2007.12.
市場化の時代を生き抜く図書館―指定管理者制度による図書館経営とその評価
図書館の再出発 ICU図書館の15年


○青空文庫 全 もう一つの読む自由
○世界地図百科
◎どうも図書館関連の本は内向的すぎる。もっと広い視点で一般人向けの図書館百科をつくれないものだろうか。
     

●2007/12/09 ノートPC復旧日記 (02) 二転三転の末にやっと復旧   

    内蔵ハードディスク(HD)を買ってきて,破損したHDと取り替えて,
 1)OSを入れ,
 2)ドライバも入れ直し,
 3)Word などのアプリケーションも入れ,
何とか再セットアップを完了した。

日曜日を丸一日費やして,途中も問い合わせを繰り返し,
 4)インターネット接続のためのドライバを入れ直し,
 5)スタートメニューのショートカットの不具合に対処し,
 6)CD−ROMドライバの不調を回避して,
かなり苦戦して,ノートPCが復旧した。

2004年2月に買ってから3年以上使っているので,HDの破損以外にも故障は予想でき,買い換えようと思ったが思いとどまった。
 7)XPからVista,Office2000から2007に慣れる時間の無駄
 8)新しいと,つい遊んでしまうこと
 9)ADSL後のインターネット環境の方針が決まらないこと
以上3点が買い替えを思いとどまった理由だった。

OSからすべてを入れ替えたので,動きは軽くなって快調で,めでたし,めでたし。DELLの対応と,ビッグカメラの対応に感心したことは次回に・・・。 
     

● 2007/12/02 ノートPC復旧日記 (01) ノートパソコンのハードディスクが破損した   

    先週末,ノートパソコンのハードディスクが破損して,Windowsが立ち上がらなくなった。

普段使うファイルや,レジストリと関係のないアプリケーションはすべて,外付けのポータブルハードディスクに入っているので,古いデスクトップを引っ張り出して仕事を続ける。このデスクトップのOSは,Windows MeとWindows 2000。MeはWordやExcelが作業中によくフリーズするので,2分おきにバックアップをする設定にしてある。

2000は安定的に動作するが,800*600と画面サイズをどうしても大きくできない。そこで,1024*768の画面設定が可能なMeを使うことになる。ノートPCはハードディスクを交換したが,インターネットがつながらない。何とかしようと苦戦するが,時間ばかりかかって改善しないため,しばらくは修復をあきらめて,デスクトップのMeで頑張ることにした。

そこで,本日は,広くない机をデスクトップ用に模様替えした。ケープルをうまく始末して,机がきれいになったところでポータブルHDからのバックアップ用のバッチファイルががうまく動かないことが判明して,またまたピンチ。Meでは,どうしても途中でひっかかるが,2000ではうまくいく。とにかく,面倒くさいが2000で迂回してバックアップすることに。本日はここまでで修復作業は,いったん中断する。

こうした,パソコンの復旧作業はうんざりするが,パソコンと格闘するのはそれなりに楽しい。但し時間があるときは・・・。といいながら,気晴らしにサイトの日記を更新するネタにしている。

Blog風にしばらく復旧日記を書いていくつもりであるが,明日は大学院の抄読会があたっている。終わらなければ徹夜になり,PCばかりでなく本人が壊れてしまう。     
     

●2007/09/30 コミュニケーションがうまくいかない原因   

 外国人とのコミュニケーションがうまくいかない原因として,「なぜ、日本人のプレゼン資料が海外に伝わらないのか?」「会議で皆が沈黙する瞬間に、何が起こっているのか?」では,日本では暗黙知が共有されているので,説明が少なくても意図が伝わってしまい,お互いの理解のために説明を尽くす習慣がない,としている。コミュニケーション技術以前の問題なのであろう。
 日本人同士でも暗黙知の共有が薄れている兆候がみられる。その例として,日刊スレッドガイド「モスバーガーのきれいな食い方教えれ」が興味深い。「日々記―へっぽこライブラリアンの日常」では「モスバーガーで言語崩壊」(2007.09.29)と,日本語の問題と解釈している。また,日本人の間でも経験の差によって,暗黙知の共有を前提とした会話が成り立たなくなっている一つの事例ともとらえることがもきそうだ。

●2007/07/06 慶應義塾図書館が Google ブック検索に 

【プレスリリース】
「慶應義塾図書館は、図書館プロジェクトに参画する日本で初めての図書館であり、Googleブック検索 ライブラリ図書館プロジェクトの26 番目の図書館になります。」http://www.google.co.jp/press/pressrel/20070706.html
http://www.mita.lib.keio.ac.jp/news/#news_20070706_163510
http://www.keio.ac.jp/pressrelease/070706.pdf
どこが最初の図書館になるのかと思っていたが・・・。
【Blogなどによる紹介】
http://ameblo.jp/kimito001/archive-200707.html
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/07/06/16264.html

●2007/07/06 MS-Office V.S.  OpenOffice または Google Apps     

 ユーザーがなじみのないOffice 2007が発売されたタイミングで、OpenOffice と Google Apps が登場したことによって、MS-Office と十分に対抗できる製品となっている。
 OpenOfficeを使ってみようと思っているが、自宅のPCにはインスツールできても、職場のPCにはユーザー権限の関係でインスツールできない。環境が二つになるのは躊躇する要因ではあるが試してみようと思っている。 Excelの表を1ページに収まるようにレイアウトしても、OpenOfficeの表計算ソフトであるCalcではうまく1ページに収まらず、若干の修正が必要なケースもあるらしい。(可知 p.75)

  比較表  インストール  料金   ファイル 
 MS-Office  必要  高価  ローカル
 OpenOffice  必要  無料  ローカル
 Google Apps  不要  廉価  オフィススイートのURL
参考:
可知豊. 学生のためのOpenOffice.org. 東京電機大学出版局, 2007.2, 178p.
フル機能はないが「それが何か?」Google AppsはMicrosoft Officeキラーになるか. @IT. 2007/02/23
MSCO: NPO法人地域自立ソフトウェア連携機構では、自治体におけるオープンソースの利用を勧めている。

●2007/07/06 今後の「大学像」の在り方に関する調査研究(図書館)報告書     

「今後の「大学像」の在り方に関する調査研究(図書館)報告書−教育と情報の基盤としての図書館−」が、筑波大学の知の伝達基盤研究部門から公開されました。これからの図書館サービスのヒントが満載です。大学図書館員は、必読です。

●2007/07/06 各国立大学の中期目標・中期計画    

 国立大学等の法人化についてのサイトには,国立大学法人役員名簿(学長,理事など)や,各国立大学の中期目標・中期計画が公開されている。九州大学附属図書館の長期目標・理念秋田大学附属図書館の理念・目標など,個別の図書館の目標を公開している館もある。

●2007/07/06 下流志向:「教育される義務」から逃れることに喜びと達成感をおぼえる子どもたち!

佐藤学 下流志向 講談社2007 (p.7)
オレ様化する子どもたち / 諏訪哲二著. - 東京 : 中央公論新社 , 2005.3. - (中公新書ラクレ ; 171).
階層化日本と教育危機 : 不平等再生産から意欲格差社会 (インセンティブ・ディバイド) へ / 苅谷剛彦著. - 東京 : 有信堂高文社 , 2001.7.
希望格差社会 : 「負け組」の絶望感が日本を引き裂く / 山田昌弘著. - 東京 : 筑摩書房 , 2004.11.
下流社会 : 新たな階層集団の出現 / 三浦展著. - 東京 : 光文社 , 2005.9. - (光文社新書 ; 221).
佐藤学『学力を問い直す』(岩波ブックレット/2001年)
佐藤学『「学び」から逃走する子どもたち』(岩波ブックレット/2000年)
内田樹講演会『学びからの逃走・労働からの逃走』2005年12月 2日
http://letterfromthewind3.cocolog-nifty.com/letter_from_the_wind_3/2005/12/post_89e7.html
内田樹講演会『学びからの逃走・労働からの逃走』──(2)2005年12月 7日
http://letterfromthewind3.cocolog-nifty.com/letter_from_the_wind_3/2005/12/2_89e5.html


●2007/06/03 学問分野関連マップ    
 学問分野の関連マップが公開された。引用回数の多い上位の1%の論文を元に描かれた図であることには留意する必要があり,研究成果が出るまでに長期間かかる研究や研究分野はこのマップからは除外されている。科学技術振興機構(JST)の生駒俊明研究開発戦略センター長は,「できる研究」より「やるべき研究」が大切と述べているが,大学院生としてはこの気持ちで研究テーマを設定したい。
・NISTEP Report No.100
 サイエンスマップ2004- 論文データベース分析(1999年から2004年)による注目される
 研究領域の動向調査 -NISTEP REPORT No.95(2005年)フォローアップ
・読売新聞. 2007.06.03, p.19.  国内外の論文引用数もとに鳥観マップ
●2007/05/27 有用な資料    
 東北地区大学図書館協議会による成果として
   大学図書館のRSSリーダー 
   図書館のすすめ:大学図書館利用ガイド.  
 UKSIGの成果として
   Culling, James, Link Resolvers and the Serials Supply Chain
    Final Project Report for UKSG. 21 May 2007, 60p. 
    (A Scholarly Information Strategies Report Commissioned by the UKSG)  
 ネタ元は,「ヨネザアドの学びの杜・遊びの海(米澤誠の公式ブログ) 」と「カレントアウェアネス-R」です。いつも,貴重な情報を,ありがとうございます。 
●2007/05/26  図書館写真の投稿   
 “Libraryman”を運営している図書館員が,“flickr”(Yahoo!系列の画像共有サイト)に,“ 365 Library Days Project”というコーナーを開設した。図書館の写真投稿を呼びかけると,4月24日時点で662枚の写真が登録された。Library 2.0 の好例といえるだろう。5月27日現在は1,860枚になっている。
 「勝手に登録したらまずいことになりそうだ・・・」と,日本の図書館員は考えるのだろうし,館内の了解を得るのも難しそうである。
 登録したら面白そうである。他の図書館が運営しているパソコンコーナーを,簡単なコメントつきでみることができれば参考になるし,新しいサービスのヒントも得ることができる。公共図書館の写真では,"Shopping Baskets"など,こんなことまでしているのかというサービスもある。図書館学の授業をとっている学生に見せて,感想を書かせ,日本の図書館と比較させる授業も成り立ちそうである。
 E636 図書館の日常の写真,続々と! カレントアウェアネス-E. No.105 2007.04.25
 村上浩介. CA1624 次世代の図書館サービス?―Library 2.0とは何か
   カレントアウェアネス. No.291, 2007年3月20日
●2007/05/25 つもり違い10か条   
 飲食店に掲げられていたとして,紹介されていた標語であるが,ググってみると出典不明らしい。図書館や図書館員にも思い当たるので,自戒の意味を込めて記載しておく。
 つもり違い10か条
  高いつもりで低い教養
  低いつもりで高い気位
  深いつもりで浅い知識
  浅いつもりで深い欲望
  厚いつもりで薄い人情
  薄いつもりで厚い面皮
  強いつもりで弱い根性
  弱いつもりで強い自我
  多いつもりで少ない分別
  少ないつもりで多い無駄
   [読売新聞. 2007年5月26日(土)夕刊. よみうり寸評
 「つもり違い11ヵ条」として「長いようで短いのは一生」となる場合もあるようです。 
●2007/05/01 Japan Knowledgeからのインタビュー   
 Japan Knowledgeから受けたインタビューが『日本初のフルテキスト情報利用のDB「ジャパンナレッジ」の価値として公開されました。インタビューでも話しましたが,やっと一般人の使えるデータベースが出てきました。助成金によって公共図書館でも導入し,家からでもリモートアクセスできるようにしてほしいものです。
 もう少しで,図書館からも,情報探索から知的好奇心を膨らませることのできるサービス展開が可能になります。その日が来るまでに,図書館員自身の情報リテラシーを磨き上げたいものです。
●2007/04/28 利用者教育関連資料  
追加
  佐藤望編著 ; 湯川武, 横山千晶, 近藤明彦著. 
   アカデミック・スキルズ : 大学生のための知的技法入門
   慶應義塾大学出版会 , 2006.10.
  国際文化会館図書室編集.
   デジタル時代の情報リテラシー教育 : 日本研究に関わる学術図書館を中心として
   平成16年度日本研究情報専門家研修ワークショップ記録
    国際交流基金, 日本図書館協会(発売), 2006.12.
  2005/11/07 シャロン・ドマイヤー (Sharon H. Domier) さんの講演会

利用者教育の基礎文献
  日本図書館協会図書館利用教育委員会編. 
     図書館利用教育ハンドブック ; 大学図書館版. 日本図書館協会 , 2003.3.
  仁上幸治.大学図書館員のためのオリエンテーショの試み
    医学図書館. Vol.52、no.1, 2005.3, p.15-24. 
    著者である仁上幸治さんのサイトも情報が豊富  
  米澤誠. インフォメーション・コモンズからラーニング・コモンズへ  
    :大学図書館におけるネット世代の学習支援. カレントアウェアネス. (289), 2006, 9-12.
    著者である米澤誠さんのサイトでは情報リテラシー教育の成果を公開
オンラインチュートリアルとして有名なサイト
  TILT - Texas Information Literacy Tutorial テキサス大学
    英語の勉強をしながら図書館の使い方を学習できる
  KITIE - Keio Interactive Tutorial on Information Education 慶應義塾大学日吉メディアセンター
    情報リテラシーを習得するためのウェブチュートリアルシステム
  PATH 慶應義塾大学日吉メディアセンター
    やはりオンラインチュートリアルで動画によって解説している 
表現力や説明力の改善に役立つ文献
  イーサン・M.ラジエル著 ; 嶋本恵美, 田代泰子共訳. 
    マッキンゼー式世界最強の仕事術. 英治出版, 2001.4.  英治出版のサイトからは立ち読み可能  


●2007/03/25 大学評価関連の記事 
「偏差値を意識せず評価できる大学」の調査で3年連続1位の金沢工業大学
 驚異の就職率に不思議ナシ「金沢工業大学」 2007年01月23日
  参考:日本リメディアル教育学会 http://www.remedial.jp/
(1)就職率99.8%を誇る大学 金沢工業大学
  http://allabout.co.jp/gs/univexam/closeup/CU20070122A/index.htm
(2)指導の基本は、徹底マンツーマン
  http://allabout.co.jp/gs/univexam/closeup/CU20070122A/index2.htm
(3)教育内容は、ものづくりの喜びを知ることから
  http://allabout.co.jp/gs/univexam/closeup/CU20070122A/index3.htm

大学偏差値&大学ランキング情報局 http://daigaku-hensachi.seesaa.net/
 代ゼミ・河合塾の大学偏差値にもとづいて学部系統別にランキング
 その他に各大学の偏差値一覧や資格試験や就職に強い大学ランキング 

産業界からみた大学評価手法の開発 プレスリリース・2002年8月1日 
  学校法人河合塾  株式会社三菱総合研究所 
  http://www.mri.co.jp/PRESS/2002/pr02080110.html


●2007/03/02 大学事務職員による業務改善の取り組み(2)  (1)へ  
◎大学職員スキルアップ研究会編. 大学職員のためのスキルアップ演習 : 思索と実践とディスカッションの軌跡 : みんなで考える33の課題. 霞出版社, 2006.2.
 「大学職員論」と「教学支援」に関する課題とその解答をまとめた本。休憩時間にコーヒーの香りがカウンターに漏れ出す問題から大学倒産まで、幅広い課題に現場の大学職員が解答している。
 今更こんなことと思われるような課題も取り上げられているのは、普段から疑問を持って仕事をしていない現状への痛烈な批判である。仕事関係の内容とはいえ、図書館のカウンターで学生に聞こえるような声で職員同士で話し合うことは問題になる場面もあると感じていたが黙認していた。いろいろと反省させられる場面が浮かんでくる。自己啓発のために格好の一冊といえる。

◎大学行政管理学会「大学人事」研究グループ編. 大学人事研究 : 大学職員人事制度の分析と事例. 学校経理研究会, 2004.9.
 大学人事に関する個人研究、人事制度の事例紹介、「2004年度大学職員人事政策に関する調査」の概要で構成されている。事例紹介では、各大学における現状の背景の一端ををうかがい知ることができるかもしれない。
 「米国におけるコンピテンシー(*注)による人事政策が日本の大学職員組織に馴染むのか(p.33)」という問いも発せられ、国民性と社会構造の違いを指摘されている。形を真似るよりも理念を学ぶことが大事である。
 大学におけるガバナンス(統治能力)や、マネジメント(経営・管理)を学ぶ格好の一冊である。
 *注:コンピテンシー【competency】〔能力・資格・適性の意〕人事評価制度において,業績優秀者が保有している能力のこと。業績優秀者の行動パターンからその特性を抽出し,人事評価の具体的基準とする。

◎「大学職員を対象とした人材育成」実態調査報告書 概要 Sanno e-Learning Magazine 
 大学の人事制度では年功的な側面や「それ以外の要因」に重点がおかれている。大学職員の意欲を高めるために「人事考課制度」や「目標による管理制度」の導入に取り組む大学が増えており、現状と今後の方向が要約されている。1)人材育成は、職員への期待像が明確ではなく、体系的なプログラムに基づいた人材育成ができていない、2)今後、管理者・一般職職員に期待される行動は、「着実に目標、業務を達成する」ことが求められている、3) 「人事考課制度」と「目標による管理制度」との連動が増加傾向にある、4) 「人事考課制度」の導入目的は、職員の育成におく傾向が高い、5)今後、「人事考課制度」において重視していく項目としては、「仕事への取り組み姿勢・態度」から「成果を創出できる行動」が求められている、以上の5点である。
 成果主義で早いサイクルの結果を求めている様子がうかがえる。アンケート調査ではこのような結果になるのだろうが、現実には前出の「大学人事研究」でのコンピテンシーなどに関する突っ込んだ議論が必要である。

◎「情報センターと図書館との融合の行方」 (2006年10月20日 主婦会館)千葉大学の土屋先生
http://cogsci.l.chiba-u.ac.jp/~tutiya/Talks/102006Library_and_ComputerCenter.pdf
よりよい情報環境を構築するには、組織としての情報センターや図書館から離脱し、一人ひとりの職員の能力構造の再検討が必要としている。
  • とりわけ、「教員」「学生」としゃべれる能力(⇒ニーズを汲み上げる) 
  • 大学本部、学外と話す能力(⇒契約交渉能力) 
  • ネットワーク利用スキルのない「図書館員」は不要 
  • 情報リテラシー教育ができない「センター職員」も不要 
  • 組織としての課題は処遇(待遇とキャリアパス)であり、「組織図」はもうどうでもよい 

2007/03/01 「手間を省くより手際よく」     
テレビで紹介された手作りの「桂のひな人形」の継承者の言葉である。図書館業務の電算化は,手間を省いたが,図書館員の手際は電算化によって改善されたとはいえない。インターネット時代こそ情報を取り扱う手際が要求されるのだが,省力化への意識ばかりである。「手間を省くより手際よく」は薀蓄のある言葉である。 
2007/03/01  図書館員が極めて重要である33の理由     
学位取得を目指す人のための情報提供サイト“DegreeTutor.com”の Will Sherman によるエッセイ。
  カレントアウェアネスによる紹介記事
   http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/cae/item.php?itemid=618
  33 Reasons Why Libraries and Librarians are Still Extremely Important 
   http://www.degreetutor.com/library/adult-continued-education/librarians-needed
  33 Reasons Why Libraries and Librarians are Still Extremely Important
  Run, don't walk to this posting:
   http://stephenslighthouse.sirsidynix.com/archives/2007/01/33_reasons_why.html
  33 reasons librarians are still extremely important 
   http://tailrank.com/1182555/33-reasons-librarians-are-still-extremely-important

1. Not everything is available on the internet.
2. Digital libraries are not the internet.
3. The internet isn’t free.
4. The internet complements libraries, but it doesn’t replace them.
5. School Libraries and Librarians Improve Student Test Scores.
  1. あらゆるものがインターネットで入手可能とは限らない。
  2. デジタル図書館はインターネットではない。
  3. インターネットは無償ではない。
  4. インターネットは図書館を補完するが,置き換わらない。
  5. 学校図書と図書館員は学生のテストの成績を高める。
6. Digitization Doesn’t Mean Destruction.
7. In fact, digitization means survival.
8. Digitization is going to take a while. A long while.
9. Libraries aren’t just books.
10. Mobile devices aren’t the end of books, or libraries.
  6. デジタル化は破壊を意味しない。
  7. 実際,電子化は(図書館の)生き残りにつながる。
  8. デジタル化には時間がかかる。それも長い時間を。
  9. 図書館は単に本ばかりではない。
  10. モバイル機器は本や図書館の終焉させるわけではない。
11. The hype might really just be hype.
12. Library attendance isn’t falling ? it’s just more virtual now.
13. Like businesses, digital libraries still need human staffing.
14. We just can’t count on physical libraries disappearing.
15. Google Book Search “don’t work”.
  11. まがい物は,しょせんまがい物。
  12. 図書館利用者は落ちていない。ネットワークに移行しただけである。
  13. ビジネスのように,ディジタル図書館には人間を配置する必要がある。
  14. 我々は物理的図書館が消滅することを望まない。
  15. Google Book Searchは「役に立たない」。
16. Physical libraries can adapt to cultural change.
17. Physical libraries are adapting to cultural change.
18. Eliminating libraries would cut short an important process of cultural evolution.
19. The internet isn’t DIY.
20. Wisdom of crowds is untrustworthy, because of the tipping point.
  16. 物理的な図書館は文化的変容に適合することができる。
  17. 物理的な図書館は文化的変容に適合している。
  18. 図書館の除去は文化的発展の重要なプロセスを終わらせるだろう。
  19. インターネットは「Do it yourself:自分でやりなさい」ではない。
  20. 群衆の知恵は転換点では信頼できない。
21. Librarians are the irreplaceable counterparts to web moderators.
22. Unlike moderators, librarians must straddle the line between libraries and the internet.
23. The internet is a mess.
24. The internet is subject to manipulation.
25. Libraries’ collections employ a well-formulated system of citation.
  21. 図書館員はウェブ・モデレーターに置き換えられない。
  22. モデレーターと異なり,図書館員は図書館とインターネットの境界線にまたがらなければならない。
  23. インターネットは混乱である。
  24. インターネットは操作されやすい。
  25. 図書館のコレクションは引用の系統立てられたシステムを採用する。
26. It can be hard to isolate concise information on the internet.
27. Libraries can preserve the book experience.
28. Libraries are stable while the web is transient.
29. Libraries can be surprisingly helpful for news collections and archives.
30. Not everyone has access to the internet.
  26. インターネットで簡潔な情報を抽出することは困難である。
  27. 図書館は図書ならではの体験(読書体験)を守ることができる。
  28. 図書館は安定しているがウェブは一時的である。
  29. 図書館はニュースの収集とアーカイブには驚くほど有用になりうる。
  30. 誰もがインターネットにアクセスするとは限らない。
31. Not everyone can afford books.
32. Libraries are a stopgap to anti-intellectualism.
33. Old books are valuable.
  31. 誰もが本を買う余裕があるとは限らない。
  32. 図書館は反知性主義への一時しのぎである。
  33. 古い本には価値がある。 


007/02/25 技術革新に関する「7つの暗号」と図書館の関連性   
○ トフラー夫妻の7つの暗号 ○
 技術革新を考える7つの視点について,トフラー夫妻は読売新聞(2007年2月25日p.1)で解説している。この7つの視点は,社会環境の変化と技術革新への対応を迫られている図書館にとっても適用できる。
 その7つとは,技術革新を創出するには報酬に対する危険の比率をいかに最小にするかという「1)危険と報酬の比率」,失敗を跳ね返し,失敗から学ぶことのできる「2)返り咲きの文化」,NPOなどへの税的恩恵を容認する「3)税制支援」,賞金によって前進を促す「4)明日の受賞者」,無料公開ソフトウェアである「リナックス」やウェブ百科事典の「ウィキペディア」などの自発的な「生産消費者」の役割の高まりを示す「5)「生産消費者」による技術革新」,社会のなかでのデータや情報,知識の自由な循環を容認する「6)循環する知識」,知識を基盤とする経済に向かって,労働者や学生の教育制度「改革」ではなく「取り換え」という「7)目前の難関」である。
 変化に抵抗する公務員が巣食う産業時代の官僚機構は,これらの7つの暗号を認識しなければ,技術革新を自国の中心にすえることはできないと指摘している。特に,技術革新で社会の変化を乗り切ろうとしている図書館にとっては,技術革新の本質に迫らなければならない。
○ 図書館のポジション ○
 「1)危険と報酬の比率 」では,シリコンバレーと共産主義時代のロシアを危険対報酬におけるバランスの両極端として例示している。バランスという視点から,技術革新における「善意」の両極は,WikipediaEPIC2014(改訂版はEPIC2015)であり,インターネットに存在する情報における善意のレベルはその間のどこかに収まる。また,情報探索の「簡便さ」の両極は,インターネットとリアルな図書館である。しかし,図書館は,「善意」と「簡便さ」の間のどこかに位置するという単純な仕組みではない。
○ 利用者 ○
 図書館の複雑さについては,三島市立図書館平成18年度図書館講座(2007年2月24日)の際に,公共図書館におけるサービスや利用者の現状から認識を新たにできた。
 団塊の世代の大量退職による2007年問題によって図書館は新たな利用者層を受け入れる。学生の宿題相談にも積極的に対応する。ビジネス支援も,法律支援も,医療情報支援もある。一方で,講習を受けた利用者の情報リテラシーは,ある部分は深く,ある部分は薄い。
 受講者への質問の回答を以下に述べる。NDLへの本のコピーの申し込みの際に,ページ確認をするためには目次コピーを送ってもらってからにするか,新しい本ならばネット書店で目次を確認できる。Googleの検索結果で表示される「7k」という数字は情報の量がそんなに多くなく,「70k」の10分の1の文字数であることを表す。マインドマップのフリープログラムはVectorから入手できる。視聴覚資料の分類はメディアの特性から,図書と同じNDCで具合が悪い。これらの質問から,利用者の要求レベルが一様でないことがわかる。図書館は「6)循環する知識」を認識し,知識の自由な循環を支援しなければならない。
○ 図書館員 ○
 技術革新としてのインターネットや機関レポジトリに図書館が対応する場面,図書館組織はきわめて官僚的で,技術革新にすり寄っても「変化」に対しては保守的であり続ける。図書館でも技術革新への適正な対応が必要な所以がここにある。それは組織改革かもしれないし,職員の意識改革かもしれない。また,サービス理念の確立かもしれない。少なくとも,トフラー夫妻の7つ目の視点である教育システムの取り換えという「7)目前の難関 」への取り組みが必要であろう。 
「思考の散歩」の「7つの暗号」,「海洋戦略研究」の「7つの暗号を解く」,「損害保険代理店のひとり言」の「地球を読む・・・ 」でも7つの暗号を取り上げている。

  
         

(作成:長谷川豊祐mail)